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[社説]朴大統領と整形が話題になる訳

登録:2016-11-10 21:23 修正:2016-11-14 07:20
チェ・スンシル氏「国政壟断」事態と関連して、最近医療界に波紋が広がっている//ハンギョレ新聞社

 陰の実力者・崔順實(チェ・スンシル)氏が通っていたソウル江南の整形外科と老化防止専門病院のC病院が巷間の話題になっている。JTBC放送は、整形外科の院長が専門医でもないのにソウル大の客員教授に委嘱され、朴槿恵(パク・クネ)大統領の海外訪問に同行し、関連化粧品が大統領府の名節(祝祭日)のプレゼントに採択されていたと報道した。「皮膚リフティング」施術専門のこの病院の海外進出を支援するために、当時の大統領府のチョ・ウォンドン経済首席秘書官までが乗り出し、海外進出の失敗は首席秘書官更迭の理由にもなったという。大統領府から始まった便宜が多数絡み合っているだけに、疑がわれるのは当然である。

 C病院も同様で、崔氏らの診療を引き受けて以降、保健福祉部から研究センター病院に選ばれて192億ウォンの国庫支援を受け、今年5月と9月の朴大統領の海外訪問経済使節団にも参画した。JTBC放送は朴大統領が2012年の大統領選の際にこの病院を何度も訪ねていたし、就任後も朴大統領の注射薬の処方をチェ氏が代理で受け取りに行っていたと報道した。いったいどのように使われる薬なのだろうか。

 この問題が注目される理由は他でもなく、セウォル号が沈没した2014年4月16日に大統領が事故の対面報告も受けず何の指示もしなかった「7時間」に、麻酔を伴う老化防止施術を受けていたのではないかという疑惑のためだ。それが事実なら14回の書面報告に大統領が全く対応しなかった理由や、午後遅くになって中央災害安全対策本部に現れて支離滅裂なことをしゃべった原因などの謎のパズルが解ける。想像すら嫌悪したくなる重大な職務放棄であり深刻な道徳的堕落である。このようなことが1度や2度でないとすれば、いっそう大きな問題だ。大統領として正常な判断ができていたのかということまで疑いが持たれる。

 朴大統領は4日の談話で「いんちき宗教にはまっていたとか、大統領府でシャーマンの儀式をしていたという話は絶対に事実ではない」と釈明した。今回の疑惑はそのような話よりいっそう具体的だ。大統領は「隠された7時間」について正直に明かさねばならない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力::2016/11/10 17:08

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/769746.html 原文: 訳T.W

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