登録 : 2016.04.21 23:30 修正 : 2016.04.22 06:35

SBS「それが知りたい」の「シータ(θ)の警告! 警告!」よりキャプチャー //ハンギョレ新聞社

 SBS放送のドキュメンタリー番組「それが知りたい」の特集「シータ(θ)の警告! 警告!」が大きな反響を呼んでいる。セウォル号事故2周年をむかえたが、ニュース以外にセウォル号を扱った地上波放送の番組はなかった。 そればかりか他の番組の「VJ特攻隊」は、海洋警察の活躍まで紹介していた。 抑圧された放送環境で「それが知りたい」がセウォル号の真実を扱ったことは、企画しただけでも勇敢だったが、内容面でも十分に核爆弾級だった。

 番組が暴露したことは大きく分けて二つある。 一つは国家情報院とセウォル号の関係であり、もう一つは当時の大統領府の対応だった。 この二つは、事故当時から今までインターネット記事やネット放送を通じて粘り強く議論されてきたし、最近出版された『セウォル号、その日の記憶』にも書かれている。 しかし、地上波放送が扱わなかったため単純な疑惑や陰謀説のように見られてきた。 セウォル号事件は無数の疑問を抱えており、事件への関心と知識が多いほど一層疑惑を抱かざるをえない。 だが、マスコミ、国会、検察、裁判所がこのような疑問を積極的に明らかにしないため、国民の間には途方もない認識の格差がある。 これは国民世論の分裂と遺族侮辱につながる。 「それが知りたい」はセウォル号事件を単純な交通事故と信じる人々に、明らかにしなければならない真実が多いという公論を確認させただけでも、とてつもない功労だ。 そのうえ権力の心臓部である国家情報院と大統領府に照準を合わせた勇気は実に驚異的だ。

 「それが知りたい」は遠回しに言うことなく、沈没したセウォル号から回収したノートパソコンに入っていた「国家情報院指摘事項」という文書を報道した。 文書が公開された日、よりによってユ・ビョンオンの長男の逮捕でマスコミに無視された事実まで。 運航管理規定に唯一セウォル号だけが国家情報院に報告することになっていたという事実と、国家情報院の職員が沿岸埠頭の建物に常駐し、清海鎮(チョンヘジン)海運の社員と緊密な関係を維持してきた事実も指摘した。

 さらに進んで清海鎮海運の済州(チェジュ)地域本部長の怪しい手帳のメモと、事故直後に国家情報院の取り調べを受けた船員の自殺未遂にまで言及する。 また、国家情報院の元現職職員の集いである良友共済会が船舶事業に投資してきた事実と、かつて日本の船舶がセウォル号と類似の事故で沈没したという事実まで話す。 もちろん番組はセウォル号が国家情報院の所有とは断定せず、国家情報院指摘事項という文書も国家情報院の保安測定に対する清海鎮海運社員の過剰対応であったという類いの言及も含まれている。 しかし、ただの一度も地上波放送で扱われたことのないセウォル号と国家情報院のつながりを暴露したことだけでも、かなり威力を持つ。

 番組は中盤以後で現場に到着した海洋警察123艇が、なぜ乗客の救助に消極的だったかを見せてくれる。 それは、乗客を脱出させ救助しなければならない緊迫した時間に、大統領府が海洋警察本庁に指示を与え、救助された人数と写真を要求し続けたためだ。 海洋警察本庁は大統領府の指示を123艇に命し、123艇の人員のうち2人だけを救助に投入し、11人は報告業務に没頭した。

 番組はこの事実を、船が傾いていくリアルタイム画面に大統領府と海洋警察本庁のホットライン音声を合わせて見せてくれた。 もちろん番組は大統領府の要求が不当だとは言わず、海洋警察本庁が適切に対応すべきだったと言及した。 しかしブラックコメディのような大統領府の指示と、ついに書き取れという大統領のとんでもないメッセージを聞いた視聴者たちは、決して消せない原光景を目撃したような衝撃に捕われる。 放送では言及しなかったものの、大統領府は船が沈むその時刻に映像中継が可能な船の到着時刻を再度尋ねて、その船が映像中継を準備しながら来るようにとの指示を与えもした。

 大統領府がこのように乗客の救助自体より救助された人数、現場写真、映像などに執着した理由は何だったのだろうか? この質問に国家安保室のキム・ギュヒョン次長は「全て大統領に報告するためのこと」と国会で答えた。 しかし、このように正確な報告を受けた大統領が午後5時になって中央災害安全対策本部に現れて「救命胴衣を生徒たちが着ているというのに、そんなに発見するのが難しいのか?」という現実とかけ離れた質問をしたことをどう受け止めれば良いのか。「それが知りたい」の後続放送が解かなければならない疑問だ。

大衆文化評論家ファン・ジンミ(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-04-21 20:07
http://www.hani.co.kr/arti/culture/entertainment/740795.html 訳J.S(2009字)

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