登録 : 2016.04.09 03:45 修正 : 2016.04.09 06:46

16日、旅客船セウォル号事故2周年を控え、梨花女子大の学生が校内の木に黄色いリボンをつけ「セウォル号追悼木」の札をかけておいた=パク・スジン記者//ハンギョレ新聞社
 1週間後に事故2周年を迎える。あいにくその日を目前にして、第20代総選挙が行われる。事件後初の総選挙であることに加え、まだ進行中であるため、セウォル号事故は総選挙に向けた民心に何らかの形で反映されざるを得ないし、反映されるべきだ。ところが、政府機関や自治体はもちろん、選挙管理委員会までが市民の自発的な追悼の動きに水を差す過剰行為を行っている。

 京畿道安城(アンソン)市の市民団体は最近、地元の新聞にセウォル号事故への追悼と共に、投票を促す内容の広告を掲載しようとしたが、地域選挙管理委員会から「記憶しましょう。行動しましょう」という表現の削除を求められた。過去に野党が使っていたスローガンというのが理由だった。しかし、これは遺族と市民団体が、長い間使用してきた表現にすぎず、特定の政党の選挙運動とは言えない内容だ。結局、問題の表現を変えてから、ようやく広告が掲載されたというから後味が悪い。京畿道九里(クリ)市でも、市民団体がセウォル号追慕祭を開くために市庁前の場所の使用を申請したが、市が選挙法違反を理由に許可しなかったこともあった。数日間抗議し、選挙管理委員会に質疑した後、ようやく使用できるようになったが、これは自治体の過剰な関与と言える。

 セウォル号事故の責任から自由ではない教育部が、教訓を反芻するどころか、教材の内容の一部を問題視し、セウォル号の「きっかけ教育」を禁止し、懲戒云々するのは開き直りも甚だしい。こんなことだから、保守右翼団体が「セウォル号教材で授業する教師を通報すれば商品券をあげる」といってイベントを行うような、あり得ないことまで起きているのだ。

 セウォル号事故に有形無形の責任がある勢力が、このように「セウォル号の消去」に積極的に取り組んでいる一方、市民の「記憶闘争」はまだ続いている。特に大学街で事故の真相を究明し、教訓を再確認しようとする動きが起きていることは注目に値する。建国大、ソウル大、聖公会大、梨花女子大などで校内に黄色いリボンをつけ、遺族との懇談会を開いたり、ドキュメンタリー映画を上映すると共に、焼香所の設置も準備している。

 今回の総選挙は、セウォル号を消去しようとする「忘却勢力」と、真相を究明し教訓を反芻しようとする「記憶勢力」との戦いかもしれない。選挙管理委員会をはじめとする当局は、セウォル号を消し去ろうとする試みは一方の肩を持つ選挙介入であることを知るべきだ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-04-08 21:25

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/738960.html訳H.J

関連記事
  • 오피니언

multimedia

  • most viewed articles
    • hotissue