登録 : 2016.02.18 06:40 修正 : 2016.02.18 07:45

韓国の労働問題を扱ったドラマ「キリ」=JTBC提供//ハンギョレ新聞社
 ソウルの東国大付属高校が、昨年末の授業中にドラマ「キリ」を参考資料として上映した社会科教師に学校長名による警告をしたのに続き、今月初めに強制転属までさせていたことをめぐって、社会的波紋が起きている。それもそのはずで、これは1つの学校内の問題ではない。労働問題と労働教育に関する学校現場のゆがんだ見方と制度の不備を象徴的に示しているためだ。

 日増しに拡大する非正規雇用と彼らが体験する苦痛、そして数多くの青年が質の低い仕事に追いやられる現実が重要な社会問題になって久しい。キリは、このような世相が実感されるように表現することにより多くの視聴者の共感を得たドラマだ。遠くない未来に厳酷な現実に向き合わなければならない生徒たちに、キリを素材に我々の時代の労働問題を考えてみるのは実に自然な社会授業だ。

 それなのに該当教師に発送された学校長の警告文には「非教育的で高1の生徒らに不必要な労働闘争関連のキリというドラマを上映」したと記載されている。労働教育を積極的に奨励する先進国と明確に対比される後進的認識だ。ドイツでは小学校の時から授業時間に「模擬団体交渉」を行い、フランスでは高校生に団体交渉の戦略と戦術を教えている。相当数の学生が未来にいかなる形であれ被雇用者の立場に立つほかないのに、学校で労働者の権利をまともに教えなければ、学校は使用者の観点から偏向的な教育をしているのと同じだ。

 このように当然なすべき教育をしただけの教師に下された警告と不当な転籍措置は撤回すべきである。さらには政府次元で労働教育を強化する措置が必要だ。2010年の国家人権委員会も「中高校の教科課程に労働人権教育を必須教科課程に含め、教育の内容を実りのあるように構成すべし」と勧告したことがある。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:登録:2016/02/17 21:58

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/730924.html訳T.W

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