登録 : 2015.11.24 02:06 修正 : 2015.11.24 05:25

 経済が急激に落ち込んでいる。第3四半期(7~9月)の経済成長率(第2四半期に比べ1.2%)を 「サプライズ」と歓声を上げる経済副首相がいる限り、今後、経済が好転する可能性はゼロだ。昨年の第3四半期に比べ2.6%の成長は、暗鬱な未来を示すものであって、驚嘆の対象ではない。主要20カ国(G20)に2015年の経済成長率が4%に達するだろうとでたらめの資料を提出し、国際機関が行ってもいない評価を根拠に、世界1、2位と大騒ぎする大統領や、その数字をクイズにまで出す外交部は恥ずかしい限りだ。

 本当の問題は、彼らが確固たる信念で既に破たんした経済政策基調を押し通していることにある。 10カ月連続で輸出がマイナスを記録しており、ついに10月には-15.8%に達した。 2011年には80%前後を維持していた製造業の平均稼働率は、現在74%の水準に落ち込み、商品在庫率は急増している。短期の景気を直接示す指標を見ても、輸出の増大が設備投資の増加につながるメカニズムはもはや機能しない。

 消費増加率が国内総生産(GDP)の増加に歯止めをかけているのは、家計負債のためだ。朴槿恵(パク・クネ)政権の景気政策は不動産投機を引き起こすことだけと言っても過言ではない。建設景気を刺激しようとする、すなわち、住宅の供給を増やすと共に、不動産価格を引き上げようとする政策は、需要が供給よりも早く増加する場合にのみ(需要曲線が急速に右に移動するとき)成功を収められる。住宅ローンの割合(LTV)と総負債償還比率(DTI)のような金融規制を緩和し、金利まで引き下げながら、「ローンを組んで家を買い、傳貰(<チョンセ>保証金による貸し切り住宅)金を引き上げるように」煽ったのも、そのためだ。

 もちろん官僚たちも経済が危うい状況にあることをよく知っている。 1997年と2009年に2度の経済危機を経験した人たちが掲げた政策が「先制的な構造調整」だ。10月に大企業の構造調整方針を明らかにした金融監督院は11日、中小企業の構造調整対象を発表した。通貨危機当時に比べて、企業の安定性が目に見えて改善されたとはいえ、最近、国際金融協会(IIF)は韓国の国内総生産に比べた非金融企業の負債比率が106%で、世界最高レベルだと発表した(先進国の平均は90%)。まさしく家計負債と企業の負債が共に危険な状態になった。

 輸出の急減で始まった企業の危機が信用収縮をもたらした場合、家計負債も危うくなる。朴大統領が救国の妙手でもあるかのように強調している「労働改革」の核心は、一般整理解雇の自由だ。いつでも労働者を大量解雇できるようになって「先制的構造調整」が可能になるのではないか?歴史教科書国定化を力づくで押し通したり「民衆総決起」に対する殺人的な弾圧は、これから起こる事態の前奏曲に過ぎない。

チョン・テイン・カール・ポランニー社会経済研究所所長//ハンギョレ新聞社
 朴正煕(パク ・チョンヒ)元大統領の維新時代がファシズムなら、朴槿恵大統領の「国民幸福時代」もファシズムだ。革命とクーデターが共に不可能になった時代の“法に則った”ファシズムとでも言おうか?歴史教科書国定化はファシズムの必須要素である国家主義の勃興であり、民主労総をはじめとする労働界はホロコーストの対象となるだろう。

 朴大統領が父親の不幸を繰り返さないようにするには、現在の政策基調を正反対に変えなければならない。一般整理解雇の合法化は、内需を締め付けて危機を煽るだけだ。今必要なのは、雇用の維持と中小企業や非正規労働者の賃金引き上げと生産性の向上を交換する、内需拡大型社会の大妥協だ。貧しい人々の債務救済と福祉の拡大を果敢に実行すべき時に、地方自治体の正しい若者政策をポピュリズムと非難するのは、彼らがファシストというもう一つの証拠だ。食堂のテレビに一日中映っている総合編成チャンネルの番組は、ゲッベルスのメディア操作を既に超えている。野党の支離滅裂もまた、ファシズムの条件の一つだから、仕方ないかもしれない。

チョン・テイン・カール・ポランニー社会経済研究所所長(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-11-23 18:44

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/718665.html訳H.J

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