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[コラム] 経済が壊れていくのを朴大統領は知っているのか

登録:2015-11-09 01:08 修正:2015-11-09 06:45

 最近発表される経済指標にはそろって「何年ぶり最悪」という修飾語が付けられる。

 代表的なのが製造業の売上だった。 韓国銀行が先月27日に発表した「2014年企業経営分析」によると、昨年の韓国製造業売上は1.6%減少した。 1961年の統計開始以来初めてのマイナスだった。 韓国経済を支えてきた製造業は、1998年の外国為替危機の時にも、2009年のグローバル金融危機の時でさえ成長を止めなかった。

 輸出も同じだ。 産業通商資源部が1日に発表した「2015年10月輸出実績」によれば、輸出額が前月対比で15.8%急減した。 減少幅が6年ぶり最大だった。

 8日にはこんな統計も出てきた。 韓国信用評価によれば、今年に入って10月までに信用等級が降格された企業が50社を超える。 外国為替危機以来最も多い。

 国民が体感する経済事情は指標よりはるかに悪い。 現代経済研究院が先月22日に発表した「第3四半期景気感触の特徴と示唆点」によれば、国民が感じる経済成長率は-0.2%(実際2.6%)、失業率は15.2%(3.7%)、消費者物価上昇率は3.0%(0.7%)であった。 これらを総合した「体感経済苦痛指数」は22ポイントで、政府統計が算出した8.5ポイントの2倍を超える。

 今後がもっと心配だ。 内外の経済条件が今より悪化する可能性が高いためだ。 中国の成長鈍化と米国の金利引上は、ただでさえ苦戦している韓国の輸出に悪影響を与えるだろう。第2四半期までかろうじて7%を守ってきた中国の成長率が、第3四半期に6.9%に下がった。 中国は韓国の輸出の4分の1を占める最大貿易相手国だ。 6日、米国の雇用指標が予想より良く出たため、米連準が12月に基準金利を上げる可能性が高まった。 米国が金利を引き上げれば新興国の経済は不安定化し、韓国の輸出にとって負担になる。

 韓国政府はいくつかの指標を挙げて内需が回復していると言う。 だが、これは個別消費税の引き下げとコリア・ブラックフライデーのような臨時の行事にともなう“瞬間効果”に過ぎない。 雪だるまのように増えて1100兆ウォン(約117兆円)を超えた家計負債と青年の4人に1人が失業者である就職難が解消されなくては、消費が蘇ることはありえない。 借金返済に汲々として、仕事もないのにどうやって消費するというのか。

 最近、主要大企業が経営事情の悪化を理由に人材縮小を本格化している。 「仕事の縮小→所得減少→消費沈滞→投資不振→仕事の縮小」の悪循環だ。 この頃、企業や金融界の人々に会えば一様に「来年、再来年には本当に深刻な状況になる」と憂慮する。

 国政の最高責任者である大統領もこのような事実を詳細に報告されているだろう。 それでも話す言葉は違う。 朴槿恵(パク・クネ)大統領は先月27日の国会施政演説で「今年一年は経済革新3カ年計画により韓国経済を『基礎が頑丈な経済』、『躍動的な革新経済』、『内需・輸出均衡経済』として新出発する枠組みを立て、その基盤を固める一年だった。 (中略)世界経済の困難の中でも内外の各種の指標から韓国が善戦していることが明らかになっている」と自評した。 現実とあまりにかけ離れた言葉だ。

 朴大統領はまた「経済と民生、そして韓国の青年の未来を思う気持ちには与党も野党も、国会も政府もない。 (中略)経済の力強い再跳躍と大韓民国の希望に満ちた未来のために皆が心を一つにして進もう」と強調した。 口ではこう言いながら、行動は正反対だ。 国定教科書がそうだ。 国民の多数が反対しているのに一方的にゴリ押しして社会の葛藤と混乱を増幅させている。

アン・ジェスン経済エディター //ハンギョレ新聞社

 大統領のこのような言動を見れば、当分韓国経済が良くなることはなさそうだ。

アン・ジェスン経済エディター (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/716446.html 韓国語原文入力:2015-11-08 20:45
訳J.S(1733字)

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