登録 : 2015.07.24 06:43 修正 : 2015.07.24 07:51

サムスン半導体白血病被害者の故ファン・ユミさんの父のファン・サンギ氏(左写真中央)が23日、調停勧告案に対する意見を述べている。これに先立ちキム・ジヒョン調停委員会委員長(右写真)が調停勧告案を発表している=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社
 「サムスン電子半導体の事業所での白血病などの発病関連問題解決調停委員会」が23日、調停勧告案を表明した。サムスン電子、サムスン職業病家族対策委員会など、当事者の最終同意が必要だが、容易には縮まらなかった意見の違いを概ね成功裏に調整したと見られ、歓迎するに値する。2007年のファン・ユミさんの死を契機に明るみになった半導体労働者の職業病問題が8年越しに社会的な合意として解決の道を探ることになったという点で、その意味は小さくない。

 調停委は補償や謝罪、再発防止などの三議題についていずれも解決方案を提示した。被害に対する補償同様に現職労働者のための予防対策も先送りするわけにはいかず、不幸を体験した一人ひとりに対する謝罪とともに健全な労働現場も実現しなければならないという社会的責務もまた重要だという認識を示したと評価される。

 意見の違いが大きかった補償範囲に関しては、被害者側の意見をある程度反映したと見られる。実際、サムスン電子の当初の補償案は血液の癌、脳腫瘍、乳癌だけを補償対象として認め、最小在職期間は5年まで求めたことからして無理な主張だった。調停委の勧告案は最小勤務期間は1年にして、対象の病気は28種に増やした。重大な障害を伴う奇病などについては、有害物質発生の可能性が認められれば因果性を厳格に適用しないようにした重要な項目も目につく。これまで半導体工場の病気に適用される労災認定基準については医学的妥当性に欠けるという指摘が絶えなかったし、作業環境と病気の関連性を被害者が立証しなければならない制度は不合理だという批判も盛んだった。今回の勧告案がそのような誤りを正す契機になることを期待する。

 勧告案はサムスン電子などの寄付金で作られる公益法人が補償と予防対策事業を引き受けることを提案した。今回同様の問題の再発を防ぐならばサムスン電子が自ら明らかにした内部災害管理システムの強化を約束通り実行すると共に、社外からこれを確認して監視する活動が重要である。生産現場の有害物質の状況を客観的に分析するためにも、企業秘密という言い訳で逃げられないように有害物質の情報公開の原則と基準を明確にすべきである。そのようなやり方はサムスン電子の他に他の事業所にも適用されるべきだろう。

 今回の調停は紛争を訴訟せずに解決する紛争解決のよい代替例だ。社会的合意組織が本来の役割ができるようになれば、もめごとの解消にかかる社会的費用も大きく減らすことができる。今回の場合が特にそうなのだ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015/07/23 18:47

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/701519.html訳T.W

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