登録 : 2015.07.21 07:41 修正 : 2015.07.21 08:51

MERS事態にともなうサムスンソウル病院の部分閉鎖措置が解除された20日午前、同病院の医療スタッフを励ます電光掲示板の下を患者の家族が通る。同病院はMERS感染者が続出し6月13日から部分閉鎖された=イ・ジョンヨン先任記者//ハンギョレ新聞社
 36人の尊い命を奪い取った中東呼吸器症候群(MERS)騒動が今や終息を迎える段階に入った。初めての患者が確定診断されて2カ月が経った20日の時点で、新たな患者が半月以上出ていない。サムスンソウル病院の部分閉鎖もこの日から解除された。公式的なMERS終息宣言が出されるまで緊張しているべきだが、今や「MERS後」のための本格的な議論に着手すべき時になったようだ。

 今回の事態で貴重な教訓を得て、感染病に対して安全な国を作るためには何よりも徹底した事後検証がまず行なわれねばならない。最初の患者の診断が遅れた過程から初期対応が安易だった理由、患者が発生した病院の公開を引き伸ばした背景、サムスンソウル病院に対する疫学調査が妨害されたという疑惑、この病院の医療スタッフの感染経路など、真相を明らかにすべき大きな課題は一つや二つではない。

 司令塔が随時変化し、始終一貫してあわてる様子しか示せなかった政府の無能ぶりもその訳を一つずつ明らかにすべきだ。正確な診断なしには根本的治療は不可能だ。また厳しい責任追及が今後続けられるべきである。理由が無能であれ怠慢であれ、公職者が与えられた責務を裏切って国民に莫大な苦痛を抱かせたのに責任を負わないなら、これから整備されるいかなる根本対策もまともに作用するとは期待し難い。医療機関のミスについても明確な評価と事後措置を通じて将来の諌めとすべきだろう。

 これを機に特定の集団の利害関係に振り回されない厳正で内容深い対策を整備しなければならない。緊要なのは外国発の新型感染病に対する情報収集および分析体系を備えることだ。新型ウイルスによる感染病は世界的な権威者さえ事前に流行を予測できない程先行き不明である。発生地域に専門家を派遣して情報を蓄積するなど最大限自己救済策を用意するしか道はない。

 有事の際に力を発揮しうる強力な指揮体系も必須である。アメリカの疾病管理予防センター(CDC)は感染病の拡散はマニュアルとおりには進まないという前提のもとで対処訓練をしているという。いくらこまかい対策が立てられていてもこれを多様に変化する現実に合わせて適用していく能力と権限を持つコントロールタワーが存在しなければ何の効果もなくなる。何より国民の生命を最優先にして責任を負う信頼できる司令塔がなかったというのが国民を挫折させ、混乱に陥れた最大の要因だった。政府がMERS事態に対する反省をこの大課題から始めるならば自ずと有効な処方策を見出せるはずである。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015/07/20 18:22

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/700979.html訳T.W

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