登録 : 2015.07.04 00:02 修正 : 2015.07.04 07:10

MERS患者12人、なぜ他の病院に移送したのか

 サムスンソウル病院の運営主体であるサムスン生命公益財団の理事長を務めるイ・ジェヨン・サムスン電子副会長は6月23日、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの事態で記者会見を開き、「サムスンソウル病院が国民の皆さんに多大な苦痛とご心配をおかけしました。心からお詫び申し上げます」とし、「患者さんは私たちが最後まで責任を持って治療すると」と述べた。MERS感染患者の半分がサムスンソウル病院で出てきたことを受け、異例にも自ら謝罪に出て、MERS対処に最善を尽くす方針を明らかにしたのだ。

病院関連従事者のMERS感染の現況(資料:中央MERS管理対策本部)。※7月3日基準、単位:人。(上から)サムスンソウル病院:医療スタッフ12、非医療スタッフ4、合計16▽大清病院:非医療スタッフ6▽平澤聖母病院:医療スタッフ1、非医療スタッフ2、合計3▽その他病院:医療スタッフ8、非医療スタッフ2、合計10 

 しかし、中央MERS管理対策本部は3日、サムスンソウル病院で入院治療中のMERS患者15人のうち12人を、国立中央医療院など他の病院に移して治療することを決定した。国内最高水準の医療を豪語してきたサムスンソウル病院のMERS対処能力に対する、対策本部の事実上の不信任だ。残りの3人のうち1人は退院を控えており、他の2人は治療が必要な基礎疾患があるため、転院治療の対象から外された。感染が確定した患者15人のうち10人が病院の医療スタッフだ。結局転院した12人の大多数が、この病院の医療スタッフと推定される。

 転院患者の大半が「医療スタッフ」
 「個人用保護装備の装着が未熟・過労」
 他の患者に拡散する恐れも

 対策本部のこのような決定は、他の病院では、6日連続で追加確定者が出ていないのに、サムスンソウル病院だけで医療スタッフの感染者が相次いでいることを踏まえ、特段の措置を取ったものと見られる。サムスンソウル病院では、6月25日と今月1、2日、MERS患者の治療に当たっていた医師1人と看護師2人が181、183、184番目のMERS患者に確定された。医療スタッフの相次ぐ感染は、この病院の院内感染防御システムに問題があることを表しているだけでなく、他の患者にさらなる感染を広げる危険性があるという意味だ。

 対策本部が、サムスンソウル病院の患者を他の病院に転院させる決定を下すとともに、MERS患者の診療に参加したサムスンソウル病院の医療スタッフ900人全員を対象にMERS感染を確認する遺伝子検査を行ったことも、追加の感染確定が続く事態を防ごうとする措置と見られる。遺伝子検査の結果によっては、この病院の医療スタッフから追加の感染確定者が出る可能性もある。184番目の患者は、MERS患者の治療に関わってからも何の症状がなかったが、病院の独自の遺伝子検査で陽性反応を示し、国立保健研究院の2次検査で最終的な確定判定を受けた。

 対策本部は、「正確な疫学調査の結果を検討しなければならない」としながらも、サムスンソウル病院の医療スタッフの相次ぐMERS感染の原因として、医療スタッフの個人用保護装備の着用未熟と過労に伴う疲労現象などを挙げた。チョン・ウンギョン対策本部現場検査班長は「個人用保護装備について、疾病管理本部の教育チームが訓練を続けており適切に着用しているのか監視しているが、これまで保護装備の着脱に慣れていなかった医師の場合、間違えることもあり得る」と述べた。サムスンソウル病院では、6月17日からMERS患者を診療する際に着用する個人用保護装備などを支給したが、一部の医療スタッフが個人用保護装備の着脱の際に注意事項をきちんと守らなかった可能性もあるという指摘だ。対策本部の関係者は「サムスンソウル病院で感染した80人のMERS患者に対し、医師30人など、150人余りの医療スタッフが治療に当たっていた。MERS患者が多く発生したというプレッシャーのせいで、他の病院なら医療スタッフが患者に1日で1〜2回程度接するが、サムスンソウル病院では7〜8回も行って診療した。そのため、医療スタッフに疲労が溜まり、その過程で保護装備を誤って着脱したことで感染が生じたものと思われる」とし「サムスンソウル病院は、MERS患者が最も多く生じた病院という汚名を返上しようと努力したが、それさえもうまくいかなかったようだ」と指摘した。

キム・ヤンジュン療専門記者、パク・スジ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-07-03 19:24

http://www.hani.co.kr/arti/society/health/698800.html 訳H.J

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