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[記者手帳] 国民所得3万ドル時代?…体感できない理由は

登録:2014-12-31 20:47 修正:2014-12-31 21:45
2010年冬、ソウル鍾路(チョンノ)5街の広蔵市場。 資料写真//ハンギョレ新聞社

 国際通貨基金(IMF)が今年韓国の1人当り国内総生産(GDP)を3万807ドルと推定した。世界24位だ。昨年は2万8738ドル(25位)だった。 現代経済研究院も類似の見通しを出した。 昨年の1人当り国民総所得(GNI)は前年(2万6205ドル)より7%ほど増加した2万8000ドル内外だったが、毎年1800~2000ドル増加してきた趨勢から見れば今年は3万ドルを超えるだろうという分析だ。1人当り国内総生産と国民総所得は、産出方法が多少違うが数字の意味に格別の差はない。

 昨年1人当り国民総所得を韓国ウォンに換算すれば3000万ウォン、4人世帯なら1億2000万ウォンに達する。 絶対金額も増加率も、体感とはかけ離れている。 最大の理由は為替レート効果だ。 1人当り国民総所得は一年間に家計、企業、政府が稼いだお金を合計し人口数で割った数字だ。 ドル基準なので韓国ウォンの価値が上がればそれだけ国民総所得も上昇する。昨年適用した平均ウォン-ドル為替レートは1052ウォンで、前年(1095ウォン)より43ウォン低い。それだけで4%の上昇効果があったことになる。

 家計よりは企業の比重が高くなるのも乖離の主な理由だ。韓国銀行統計(2013年基準)によれば、国民総所得に家計所得が占める比重は61.2%だ。 アメリカは74%、英国69%、日本は64%程度だ。 残りは企業と政府に流れたお金だ。 国民総所得に占める家計所得の比重は関連統計を集計し始めた1975年(79.2%)以来、下落を続けている。

 反面、企業所得の比重は同じ期間に9.3%から25.7%に3倍も大きくなった。10大グループ系列上場企業の社内留保金が500兆ウォンを上回っている現実がその結果だ。

 朴槿恵大統領は昨年、新年早々に“2017年には1人当り国民所得が3万ドルを越えるだろう”と豪語した。 目標を2年も操り上げて早期達成したわけだが、苦々しく虚しいばかりだ。

キム・フェスン ハンギョレ経済研究所研究委員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/671649.html 韓国語原文入力:2014/12/31 20:30
訳J.S(1050字)

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