北朝鮮に対するビラ撒き問題について政府は最後まで無責任だった。対北朝鮮ビラ送り国民連合などの保守団体が25日、北朝鮮向けのビラを入れた大型風船を京畿道坡州(パジュ)の臨津閣(イムジンガク)から飛ばそうとした計画は果たして失敗に終わった。しかし、それは住民と市民団体が身を打って防いだ結果に過ぎず、まさに警察は消極的な対応を貫くばかりだった。南北関係に対する悪影響だけでなく、地域住民の安全、物理的な衝突などあらゆる面を考慮すると、政府の積極的な介入が必要だったが、警察は手を出さずに傍観するだけだった。
政府のこのような消極的な対応は当初の公式発言にも満たないものだ。統一部は「国民が被害を受ける状況になればビラ撒きを防ぐ措置を考えるべきだろう」と話していたし、警察もまた「衝突が起きる可能性が高まれば警察官職務執行法によってビラ撒きを防ぐことはできる」と表明していた。ところが警察はビラ撒きを防ぐどころか、保守団体側が準備した風船とビラを傷つけたという理由で現場で市民を連行した。このように政府が保守系団体の肩を持つとビラ散布問題に対する政府の本音はいかなるものかという疑念が払拭しようがなくなる。
保守系団体のメンバーらの手のつけられない言動は驚くようなものだった。ビラ撒きを阻止する地域住民たちと市民団体の会員に対して「従北奴隷らの狼藉」と誹謗するぐらいはかわいいほうで、「農繁期なのに北朝鮮向けのビラのために仕事ができない」と抗議する農家に対して「飢えて死ね」と応酬したりもした。自分たちの非常識な行為がいかに大きな被害を周りに及ぼすかを省みず、このような卑劣な言動を重ねる人々を守ることが果たして国家の責務なのかと問いたい。
保守系団体のメンバーらは臨津閣で“火遊び”をするのは難しいとして金浦(キンポ)市の山に場所を移してビラを飛ばしたという。そのうえ軍当局の分析によると北風が吹き、風船は北に飛んで行けなかったようだというから苦笑いするほかない。問題は彼らが今後もこのような危険千万な火遊びを継続すると公言しているのに政府は手を出さずにいることだ。
ビラ撒きにこだわるメンバーたちが享受しようとする自由は、決して「表現の自由」ではない。 それは「他人の生きる権利を脅かす自由」「戦争の不安をあおる自由」である。それなのに政府は表現の自由を持ち出して彼らを保護している。カカオトークの検閲問題でも分かったように、本来保護すべき表現の自由を侵害する政府があきれんばかりのこじつけで表現の自由を唱えているのだから一層情けなくなる。
韓国語原文入力:2014/10/26 18:30