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[社説] 北の‘対話攻勢’に積極的な政策で対応すべき

登録:2013-07-12 16:25 修正:2013-07-13 08:06

 北韓が10日離散家族対面および金剛山(クムガンサン)観光再開のための新たな実務会談を提案したが、わが政府が離散家族の再会会談だけにしようとしたので、北は11日になって二つの会談を全て保留すると表明した。落ち着かない南北関係の現在を象徴するようでもどかしい。何より2010年の秋の対面を最後に対面再開を期待してきた離散家族の失望が大きいようだ。

 北が現在進行中の開城工業団地実務会談以外の新しい会談を提案した事は‘対話攻勢’の性格が濃厚だった。6月6日の祖国平和統一委員会が当局会談を電撃提案した延長線上にあるのだ。議題もその時に提示したのと同じだ。北は南北関係改善のために努力する姿を国際社会に示すことによって、米国との対話を再開して制裁解除に有利な雰囲気を作ろうとしているようだ。このような対話攻勢は当分続く可能性が高い。

 だとしても政府が北のこのような動きを戦術的次元だけで受けとめたことは問題だ。南北関係が改善され、6者会談が再開されれば、北の核放棄を誘導することも容易になる。だが最近の政府の態度を見れば南北関係の進展を最大限遅らせようとしているようだ。政府は10日に開かれた第2次開城工業団地実務者会談で‘開城工業団地の一方的な操業中断に対する責任ある立場の説明、再発防止に対する確約と確固たる対応’等を要求して、具体的議論は15日の第3次会談に先送りした。‘私たちは急いでいない’という頑なな態度だ。金剛山観光再開実務会談を即座に拒否したこともやはり性急だった。

 今や関心は15日の会談に集まることになった。これと関連して北が開城工業団地の操業中断の責任を南に向けているのは大きな障害だ。北が先に南側の人の出入りを止めて、北の労働者を撤収させ、工場操業が中断されたことは動かせない事実だ。北は少なくとも再発防止と関連してより踏み込んだ提案をすべきだ。15日の会談の成否がそれにかかっていると言える。北が本当に工団の正常化と発展を望むならば再発防止策は必ず必要だ。

 どちらか一方が相手を屈服させようとすれば信頼は生まれない。南北関係を解決しようとするなら、北はまず現実を直視し、南は信頼を強調するより先にさらに積極的に対北政策を示すべきだ。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/595336.html 韓国語原文入力:2013/07/11 20:51
訳T.W(1050字)

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