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「イスラエルとの断絶」求め欧州で106万人が怒りの署名…レバノン空爆の余波

登録:2026-04-17 06:29 修正:2026-04-17 07:19
イスラエル、スペイン首相を「戦争犯罪」容疑で提訴
レバノンのティールにあるアル・カラブ・モスクで12日(現地時間)、イスラエルの空爆で死亡した家族の遺体を前に、遺族が嗚咽している/ロイター・聯合ニュース

 イスラエルによるレバノンへの無差別爆撃に憤慨した欧州諸国が、イスラエルに背を向け始めている。イスラエルの市民団体は、スペイン首相がイランに武器を提供したとして「戦争犯罪」の容疑で提訴するなど、両者の関係は険悪になっている。

 イタリアの「ANSA通信」によると、イタリアのジョルジャ・メローニ首相は14日(現地時間)、ベローナで記者団に「現在の情勢を考慮し、政府はイスラエルとの防衛協定の自動更新を停止することにした」と明らかにした。同協定は、防衛産業・研究、軍事訓練、情報技術(IT)などの分野における両国の協力に関するもの。2006年に批准されて以来、5年ごとに更新されてきたが、今年期限切れを迎える。

 匿名の情報筋は、メローニ首相が前日、アントニオ・タヤーニ外相、グイド・クロセット国防相、マッテオ・サルヴィーニ副首相と共に協力中止を決定したと、ロイター通信に伝えた。

 右派系のメローニ政権が政権を握るイタリアは、欧州でイスラエルに最も近い国とされてきた。しかし、レバノンに侵攻中のイスラエル軍が最近、国連平和維持軍に所属するイタリア軍の車両の隊列に向けて発砲し、関係が悪化した。イタリアは8日にイスラエル大使を呼んで抗議したのに続き、タヤーニ外相が13日、ベイルートでレバノンのジョゼフ・アウン大統領と会談した。同外相はX(旧ツイッター)に「レバノンは我々にとって大切な兄弟国だ」とし、「イスラエルが民間人に対して行った許しがたい攻撃を受けて、イタリアの連帯を表明するために」ベイルートを訪れたと投稿した。イスラエルが8日にレバノン全土を爆撃し、350人以上が死亡した事件を糾弾したのだ。

イタリアのジョルジャ・メローニ首相が2月にキプロスを訪問した様子/ロイター・聯合ニュース

 他の欧州諸国も、イスラエルに対しレバノンに対する空爆を停止するよう連日圧力をかけている。フランス、英国、スペインなど欧州16カ国とオーストラリアの外相は同日、共同声明を発表し、「すべての関係国が早急に緊張を緩和し、停戦の機会をつかむことを求める」と明らかにした。彼らは、イスラエルによる8日の大規模空爆や平和維持軍への攻撃、武装組織ヒズボラによるイスラエルへの攻撃を「最も強い言葉で」非難するとした。また、イスラエルに対し、レバノンの領土を尊重するよう求めた。

■EU、イスラエルとの協定破棄を正式に検討

 欧州では、「欧州連合(EU)とイスラエルの協定」を破棄すべきだという声が高まっている。イスラエルとの貿易、政治対話、科学・技術・文化協力を規定したこの協定を打ち切り、イスラエルがレバノンやパレスチナで行っている虐殺に抗議しようという動きだ。

 欧州左派同盟(ELA)は1月、「イスラエルはパレスチナのガザ地区における前例のない民間人殺害、大規模な強制移住、医療施設の破壊に責任がある」として、協定の全面停止を欧州委員会に請願した。この請願には今月14日までの間に106万人が署名し、ウルズラ・フォンデアライエン委員長が受け入れの可否を正式に検討することになった。スペインのペドロ・サンチェス首相は、市民の請願とは別に、協定の破棄を求めている。

14日、イスラエル軍のヘリコプターがレバノン南部を爆撃している/ロイター・聯合ニュース

 これに対し、イスラエルは「強硬策」で対抗している。ル・モンド紙によると、右派系のイスラエルの非政府組織(NGO)「シュラット・ハディン」は同日、国際刑事裁判所(ICC)にサンチェス首相を「戦争犯罪」の共謀容疑で提訴した。シュラット・ハディンは、スペインが2024年と昨年、軍事用途に転用可能な部品計130万ユーロ相当のイランへの輸出を承認したと主張している。

 同団体は声明で、「これらの資材は単なる工業製品ではなく、爆発装置の作動を可能にする重要部品であり、民間人への攻撃に使用されることが予測可能な状況下で引き渡された」と述べた。スペイン首相がイランおよびその同盟国に武器部品を提供したということだ。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は10日、スペインがイスラエルに対して「敵対的」だと非難し、ガザ戦争の停戦監視機構からスペインを除外すると発表した。

 イスラエルは、背を向けた欧州諸国が自国の安全保障に必要ないという立場だ。イスラエル外務省は「タイムズ・オブ・イスラエル」に対し、イタリアとの防衛協定には「実質的な内容が盛り込まれたことは一度もない」とし、「(安全保障に)影響はない」と主張した。

 イスラエルのレバノン攻撃を非難する動きを主導するフランスに対し、イェヒエル・ライター駐米イスラエル大使は「フランスが(レバノンとの)交渉に介入することを決して望まない」とし、「フランスは必要ない。特にレバノンでは、フランスは肯定的な影響を全く与えていない」と非難した。

先月27日、イスラエル軍の空爆によりレバノン南部で死亡した11歳のジャワド・ユネス君の母親、マラク・メスルマニさんが3日、息子の墓前で泣き崩れている/AP・聯合ニュース

 一方、イスラエルは、米ワシントンでレバノン政府との会談が始まる直前まで、レバノンへの空爆を続けた。イスラエル軍はこの日、テレグラムで声明を発表し、13日にレバノン南部のアドシットで「武器庫、発射台、指揮センター」など、「ヒズボラ所属のテロ関連のインフラ」を攻撃したと主張した。イスラエル軍は、親イランの武装組織ヒズボラがレバノンの民間人居住地に潜伏していると主張し、先月2日から軍用・民間施設を問わず爆撃を続けている。

 レバノン政府は、イスラエルがレバノン南部のナクーラにある漁業用港湾のインフラや船舶を破壊したことを理由に、この日国際海事機関(IMO)にイスラエルを提訴した。レバノンのファイズ・ラサムニ公共事業・運輸相は、「今回の攻撃は国際法と国際協定に明らかに反するものだ。特に、民間海洋施設の保護と航行の自由および安全を保障するルールに違反した」と述べた。

チョン・ホソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1254332.html韓国語原文入力:2026-04-16 15:32
訳H.J

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