米国とイランの戦争の当事国であるイスラエルが、米国とイランとの停戦合意を歓迎すると表明した一方、「レバノンは対象外だ」と主張した。停戦に否定的だったイスラエルが停戦を破壊しようとしているのではないかと懸念されている。
イスラエル首相室は8日(現地時間)、米国のトランプ大統領による停戦宣言から4時間後の声明で、「トランプ大統領の停戦決定を支持する」とし、「米国は今後の交渉において、イランをもはや核、ミサイル、テロによる威嚇ができないようにするという目標を達成するために全力を尽くすとイスラエルに語った」と明らかにした。ただし、ネタニヤフ首相は「2週間の停戦にはレバノンは含まれない」と述べた。
これについは、トランプ大統領とイランも停戦合意の項目として言及していない。停戦を仲介したパキスタンのシャリフ首相は、今回の停戦はレバノンを含むすべての地域に適用されると述べているが、これはそれに反するものでもある。レバノンの親イラン武装組織ヒズボラは、今回の戦争の初期から参戦し、イスラエルと激しい交戦を繰り広げてきた。イスラエルによるレバノン攻撃が続くと、米国とイランとの停戦合意そのものが揺らぐ可能性がある。イランは米国に提示した10項目の終戦要求の1つとして、「イスラエルによるレバノン攻撃を含むすべての戦線での戦争の停止」を掲げている。
イスラエル軍はこの日、レバノン南部全域に避難を命じるなど、ヒズボラに対する攻撃を強めている。この日、レバノン南部の8つの都市がイスラエルに空爆され、少なくとも8人が死亡した。レバノン国営通信(NNA)が報じた。一方、ヒズボラはこの日午前に攻撃を停止している。ロイターが複数の情報筋を引用して報じた。
イスラエルは当初、米国とイランとの停戦に否定的だった。ネタニヤフ首相は最近、水面下で米国とイランの停戦交渉が進展していたことに対し、トランプ大統領との電話でイランとの停戦の可能性に懸念を表明するとともに、停戦が招くリスクを指摘したという。同氏が今回の停戦を歓迎するとの立場を示したのも、やむを得ず従ったものである可能性がある。
フランスのマクロン大統領は「停戦協定にレバノンを含めてほしい」と述べた。イランとの戦争に反対して突如辞任した米国家テロ対策センターのジョー・ケント前所長は、「最も懸念しているのは、イスラエルが交渉団を攻撃したり、イランに空爆をおこなったりすること」だとして、「停戦の成功のためには、イスラエルを確実に抑え込まなければならない」と述べた。