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尹次期大統領の対米代表団「韓米、包括的戦略同盟への格上げに共感」

登録:2022-04-06 02:47 修正:2022-04-06 08:55
米国務副長官やインド太平洋調整官と会談 
「拡大抑止協議体の活性化にも共感」 
「米、クアッドのワーキンググループへの韓国参加を歓迎」 
韓米の北朝鮮核問題代表「強力な対応が必要」
国民の力のパク・チン議員(左から6番目)が率いる「韓米政策協議代表団」が4日、米国務省庁舎でウェンディ・シャーマン副長官との会談後、記念撮影を行っている=米国務省提供//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領が派遣した「韓米政策協議代表団」が、米国側と「韓米同盟を一段階高い水準である包括的戦略同盟へと引き上げようという尹次期大統領の構想を伝え、共感を形成した」と明らかにした。

 団長を務める国民の力のパク・チン議員は4日(現地時間)、ウェンディ・シャーマン国務副長官との会談後、記者団に対し、「米国側も域内の安保と繁栄の軸である韓米同盟を、ウクライナ事態や新型コロナウイルスへの対応なども含め、グローバルな次元で寄与するパートナーシップへと強化していこうという次期大統領の構想を歓迎した」と述べた。

 パク議員はまた、「きちんと役割を果たせていなかった拡大抑止のための協議体の再稼働が重要だということでコンセンサスを得た」と語った。尹次期大統領は、米国が提供する「核の傘」の信頼性を高めるとの趣旨から設置されたものの、2018年1月の2回目の会議以降開かれていない韓米の「拡大抑止戦略協議体」を活性化すると公約している。パク議員は「代表団は、『北朝鮮の完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)』を通じて朝鮮半島の持続可能な平和と安全を実現するという次期大統領の対北朝鮮政策のビジョンを詳しく説明し、米国側もこれに共感を示した」とも語った。

 米国務省は、シャーマン副長官が会談で「5月に発足する韓国の新政権とともに働くことを心待ちにしている」と述べたとし、「北朝鮮のような地域安保に対する脅威、サプライチェーンの弾力性、気候変動やコロナ対応などでの韓国との協力を強調した」と明らかにした。

 代表団は同日、ホワイトハウスのカート・キャンベル・インド太平洋調整官とも会談した。代表団は、キャンベル調整官が「韓国がクアッド(Quad)に対する協力の意志を示したことを歓迎し、ワーキンググループ次元で様々な協力ができると期待している」と述べたと語った。尹次期大統領は、中国を牽制する4カ国(米国、日本、インド、オーストラリア)協議体であるクアッドについて、まずワクチン、気候変動、新技術などのワーキンググループに参加しつつ、正式加盟を模索すると表明している。キャンベル調整官は、「米国のインド太平洋戦略において、韓米日協力と韓日関係は非常に重要だ」とし、韓日関係改善の必要性にも言及したという。

 代表団はジョン・ケリー気候変動担当大統領特使とも会談し、気候変動および原子力分野での協力について話し合った。

 同日、北朝鮮核問題を担当する韓米の首席代表もワシントンで会談し、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験への対応について論議した。米国のソン・キム国務省北朝鮮政策特別代表は、ノ・ギュドク外交部朝鮮半島平和交渉本部長との会談後、韓米が「大陸間弾道ミサイルを含む北朝鮮の弾道ミサイル発射に対する糾弾を再確認」し、「国連安全保障理事会が強力な対応をとることの重要性に同意した」と述べた。ノ本部長は「韓米は朝鮮半島の状況を安定的に管理するために、共に努力を続けることにした」とし「特に、米国は北朝鮮との対話に応じる立場であることを再確認した」と述べた。

 キム代表は同日、中国の劉暁明朝鮮半島事務特別代表とも会ったという。国務省のネッド・プライス報道官は「北朝鮮にてこを使用できる国々と相談することも重要だ」とし、中国を通じた北朝鮮の説得と圧迫の必要性に言及した。

ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/1037567.html韓国語原文入力:2022-04-05 11:18
訳D.K

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