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モデルナのワクチン、男性の心筋炎リスクは高いが突破感染は少ない

登録:2021-11-12 22:12 修正:2021-11-13 11:03
モデルナ、若い男性の心筋炎発生リスク高いと認める 
突破感染は低い…リスクよりメリットの方が大きい 
男性ホルモンのテストステロンと関連がある可能性
米国の製薬会社モデルナの新型コロナウイルスワクチン/ロイター・聯合ニュース

 新型コロナウイルスワクチンの製造会社であるモデルナが、自社ワクチンがほかの会社のワクチンに比べ若い男性の心筋炎発生のリスクは高いが、突破感染(ブレイクスルー感染)の可能性は低いと明らかにした。

 モデルナの最高医学責任者(CMO)のポール・バートン博士は11日、記者団との電話会見で「モデルナ製ワクチンは、30歳以下の男性に心筋炎を起こす可能性がファイザー製ワクチンに比べて相対的に高い」と認めた。「CNBC」が報道した。バートン博士は、フランスの12~29歳の男性に対する統計に基づき、モデルナのワクチンを接種した人の10万人当たり13.3人から心筋炎の発生が報告されたのに対し、ファイザーのワクチンは2.7人に同じ症状が現れたと明らかにした。

 だが、米疾病予防管理センターの資料を引用し、モデルナのワクチン接種者はファイザーやヤンセンファーマ(ジョンソン・エンド・ジョンソンの医薬品部門)のワクチン接種者に比べて、新型コロナの突破感染率が低く、その症状も軽微だと述べた。モデルナのワクチン接種者からは10万人当たり86件の突破感染が発生した一方で、ファイザーは2倍近い135人が発生したという。また、この統計によると、ワクチンの非接種者はモデルナのワクチンを接種した人に比べて、新型コロナによって11倍も死亡の危険性が高かった。

 バートン博士は「保健当局がこの資料を綿密に評価中だが、モデルナのワクチン使用を引き続き推薦している」とし「そのメリットとリスクを比較したとき、メリットの方が圧倒的に優勢だ」と説明した。

 科学者たちはモデルナやファイザーなどの「メッセンジャーリボ核酸」(mRNA)系のワクチンが男性に心筋炎の発生リスクをもたらす原因として、男性ホルモンのテストステロンと関連があるという仮説を立てている。若い男性ほどテストステロンが多く、モデルナのワクチンは他のワクチンに比べてmRNAの量が多い。

チョン・ウィギル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1019118.html韓国語原文入力:2021-11-12 16:49
訳C.M

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