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ファイザーかモデルナ接種後に「胸の痛み」に襲われたらすぐに病院へ

登録:2021-06-30 03:28 修正:2021-06-30 08:14
防疫当局「mRNAワクチンによる心筋炎と心膜炎、副反応として登録予定」 
3億件接種した米国で100万件当たり約4.1件発生 
「患者のほとんどは治療を受けて休息後、急速に好転」
29日午前、ソウル銅雀区の舎堂総合体育館に設けられている銅雀区予防接種センターで、市民がコロナワクチンの接種を受けている/聯合ニュース

 新型コロナウイルスワクチンのうち、ファイザーやモデルナなどのmRNAワクチンを接種した後に、胸の痛みや圧迫感、呼吸困難などの症状が現れたり、それが悪化した場合、速やかに医療機関の診療を受けなければならない。このような注意事項が防疫当局によって発表された。

 コロナ予防接種対応推進団は29日、国外でmRNAワクチン接種後の心筋炎と心膜炎の発生報告が増加していることを受け、国内でも心筋炎に対する異常反応に対応する体系を強化すると発表した。心筋炎は心臓の筋肉に、心膜炎は心臓を包む膜に生じる炎症。推進団は今月28日に医療人用の指針を制定し、すでに配布を済ませている。

 接種を受けた人が注意すべき副作用の疑われる症状は、mRNAワクチン接種後の胸の痛み、圧迫感、不快感▽呼吸困難または息切れ、呼吸時の痛み▽心臓の鼓動が速くなったり激しい動悸がしたりする▽失神などだ。推進団は「(接種後)次のような症状が新たに発生、または悪化してそれが続いた場合は、速やかに医療機関を受診し、その患者の診療を行った医療機関は異常反応を届け出ねばならない」と訴えた。

 米国では今年4月から今月11日までに、mRNAワクチンの接種例約3億件のうち、1226件で心筋炎または心膜炎が報告されている。100万件当たりでは約4.1件。報告事例は主に男性の青少年と若い成人で、大半が接種後4日以内に症状が現れており、2次接種後の発生頻度が高かった。患者のほとんどは治療を受けて休息を取ると、急速に好転した。

 推進団のチョ・ウンヒ安全接種管理班長は「7月中に欧州医薬品庁(EMA)と世界保健機関(WHO)に副反応として登録されれば、食品医薬品安全処でも検討し、おそらく正式な副反応として登録される予定」と述べた。チョ班長は続いて「心筋炎と心膜炎は心臓のポンプ機能(収縮と弛緩の機能)を阻害し、心不全が生じうる」とし「ほとんどは治るが、稀に非常に悪い予後を迎えることもある」と述べた。ワクチン接種後にこのような症状に気付いたら、早めに医療機関で治療を受けることが重要だという。

 防疫当局はそれでも、ワクチン接種のメリットの方がはるかに大きいと分析している。推進団のキム・ギナム接種企画班長は「心筋炎、心膜炎の事例はあるものの、全体的に予防接種の利益の方がはるかに大きいことを前提としている」とし「ファイザーのワクチンによる予防接種は持続的に推進していく計画」と述べた。

ソ・ヘミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/1001396.html韓国語原文入力:2021-06-29 16:35
訳D.K

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