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「コロナ地獄」インドの逆説…未接種者の5人に3人が抗体保有

登録:2021-07-22 05:16 修正:2021-07-22 09:17
未接種の5人に3人が保有…全体では3分の2 
知らぬ間にウイルスにさらされ抗体できていた
21日、インドのパンジャーブ州アムリトサルのある寺院で、イスラム教の祭りイード・アルアドハーを迎え、ムスリムたちが祈っている=アムリトサル/AFP・聯合ニュース

 予防接種を受けていないインド国民の5人に3人が新型コロナウイルスに対する抗体を持っていることが分かった。

 20日(現地時間)の「ヒンドゥスタン・タイムズ」などの報道によると、この日、インド医学研究評議会(ICMR)は、コロナワクチンを接種していないインド人の62.3%がコロナに対する抗体を持っていることが分かったと発表した。インド人のかなりの数が本人も知らない間に新型コロナウイルスにさらされ、抗体が生成されたと推定される。

 今回の研究は、インドの21の州の70カ所において2万8975人を対象として行われた。このうち1万2607人はワクチンを接種しておらず、1次接種者は5038人、2次接種まで終えている人は2631人だった。

 未接種者のうち、抗体を保有していた人は62.3%を占め、1次接種者は81%、2次接種者は89.8%が抗体を保有していた。全体では67.6%で、インド人の3人に2人が抗体を持っていた。これは1月の調査時の24.1%の3倍近い。

 現在のインドのワクチン接種率22%と比べると、実際の抗体保有者ははるかに多いことになる。米国のジョンズ・ホプキンス大学のコロナ統計によると、この日現在のインドの累計感染者数は3117万人で、米国に次いで2位。死者数は41万4000人で米国、ブラジルに次いで3位。インドの人口は14億人にのぼる。

 一部の専門家は、新しい変異株の出現などの変数が生じない限り、インドで再びコロナ大流行が起きる可能性は低いということを示す、と解釈している。しかし、ある政府の専門家は「重要なのは、まだ4億人以上が抗体を持っていないこと」だとし「感染症はまだ終わっておらず、第2の流行はまだ続いている」と述べたと「ヒンドゥスタン・タイムズ」は伝えた。

 一方、インドにおけるコロナによる死者は公式集計の10倍以上いるとの研究結果が発表されている。米国のグローバル開発センター(CGD)は独自の分析モデルにもとづいて調査を行い、昨年のコロナ禍発生から先月までに340万~470万人のインド人がコロナで死亡したとの推定を示した。インド政府が集計した公式の死者数41万4000万人の10倍ほどになる。

チェ・ヒョンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1004483.html韓国語原文入力:2021-07-21 15:24
訳D.K

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