日本軍「慰安婦」のことを売春婦と主張したハーバード・ロースクールのマーク・ラムザイヤー教授の論文が掲載される予定の国際学術誌の3月号の出版は、事実上困難となる見通しとなった。
聯合ニュースの3日の報道によると、オランダの出版社エルゼビアが発行する「インターナショナル・レビュー・オブ・ロー・アンド・エコノミクス(IRLE)」のエリック・ハーランド編集長は、論文の著者であるハーバード大学のラムザイヤー教授に、今月31日までに学界の指摘に対する反論を寄せるよう要請した。3月号の印刷本の出版は同氏が回答を寄せた後となることから、出版は早くても4月以降となる可能性が高い。
当初エルゼビア社は、懸念を表明する文章と反論を付け加えたうえで、ラムザイヤー教授の論文「太平洋戦争における性サービスの契約」を3月号に載せるという方針を固守していたが、立場を変えて著者の釈明を直接聞くことにしたもの。
これまで学界からは、ラムザイヤー教授の論文には証拠もなく、結論を導き出す過程においても誤りが多いとの批判が出ていた。特に同論文では、日本軍「慰安婦」のことを自発的売春婦だったと主張しながら、ラムザイヤー教授は朝鮮人「慰安婦」の「売春契約書」を事実上見たことがないと明らかにしたことが伝わったことで問題となっていた。同氏の論文引用を追跡した学者たちは「ラムザイヤー教授は、朝鮮人『慰安婦』や家族、または募集業者の実際の契約を、だたの1件も探していない」と指摘した。
出版が遅れることについて、一部からは、同出版社が学術誌の発行を強行するために、ラムザイヤー教授に防御論理を作る時間的余裕を与えたのではないかという見方も出ている。このような理由から、同論文は撤回されるべきだという要求が広がっている。現在、ラムザイヤー教授の論文撤回を求める連判状には、3010人の学者が署名している。