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日本、韓国輸出規制の一部を初めて緩和…半導体材料が対象

登録:2019-12-21 08:38 修正:2020-07-01 01:09
半導体生産材料のフォトレジスト 
包括許可を可能とする通達を掲示 
GSOMIA解除後の両国協議、初の結果
16日、東京都千代田区の経済産業省でイ・ホヒョン産業通商資源部貿易政策局長(左)が両国政策対話が開かれた会議室に入り、飯田陽一・経済産業省貿易管理部長と握手している=産業通商資源部提供//ハンギョレ新聞社

 日本政府が20日、韓国に対する輸出規制のうち半導体素材一品目に限定して電撃的に規制を緩和した。この日の「一部緩和」に対して、大統領府側は「今回の措置は日本政府が自発的にしたもので、一部進展と見ることはできるが、輸出規制問題に対する根本的な解決方案としては不十分」と評価した。しかし、今回の措置を踏み台に、24日に開かれる韓日首脳会談で追加協議が進行されると見られる。

 日本の経済産業省はこの日、半導体基板に塗る感光液である「フォトレジスト」を輸出個別許可対象から“特定包括許可”の対象に変える内容の通達(告示)を発表した。2枚からなるこの通達は、韓国のみが属する「り」地域で、フォトレジストを特定許可方式でも輸出可能にするというもので、「包括許可取り扱い要領に定める条件を充足した企業の該当品目は、反復継続的な取引に限り個別取引ごとに申請書を提出する必要がないよう手続きを変更する」とされている。

 これに先立って日本政府は7月4日、フォトレジストを含めエッチングガス、フッ化ポリイミドなど半導体・ディスプレイ生産に必要な3つの材料品目に対する対韓国輸出規制政策を施行した。この3品目のうち、フォトレジストのみ特定包括許可(3年間有効)を許容し、個別許可を受けなくても良いようにしたのだ。特定包括許可は、一定の要件を充足した日本の輸出企業が、継続的に取引する同一の取引相手に輸出する場合に包括的に輸出許可を承認する制度で、包括許可のうち最も低い段階の許可だ。3品目の輸出規制以後、日本は報復措置の第2弾として、8月には韓国を輸出審査簡素化対象国であるホワイト国目録(グループA)から除外した。

日本の経済産業省が20日、ホームページに上げた通達。韓国のみが属する「り」地域に対して、フォトレジストの特定包括許可を許容するとしている=経済産業省ホームページより//ハンギョレ新聞社

 しかし、韓国政府が先月22日に韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了をひとまず「条件付き猶予」としたことにより、日本政府の態度も変わった。韓国の産業通商資源部と日本の経済産業省は16日、東京で局長級輸出規制関連政策対話を始めるなど、輸出管理問題を追加協議してきた。特に24日には中国の成都で韓日首脳会談が予定されており、今回の措置は日本政府の対話ジェスチャーであり「誠意の表示」と解説される。

 日本経済新聞はこの日の措置に対して「経済産業省が『健全な輸出実績が積まれたため』と明らかにした」と伝えた。フォトレジストは、日本が個別許可方式で輸出規制を始めた後、初めて輸出許可(8月1日1件)を下ろした品目でもある。ただし、ホワイト国排除問題は、政令(施行令)改正事項なので3品目の輸出規制より解除要件が厳しい。

 この日の韓国政府と大統領府の説明を総合すれば、両国間の交渉が進展し日本が一品目を解いたわけではないことが確認される。日本政府が“自発的に”しただけで、韓国が世界貿易機関(WTO)提訴を撤回するなどの譲歩を互いにやりとりしたわけではないという話だ。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/921630.html韓国語原文入力:2019-12-21 02:33
訳J.S

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