文在寅(ムン・ジェイン)大統領が23~24日、韓中日首脳会議に出席するため中国を訪問する。訪中期間中、日本政府の輸出規制と韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)問題を取り上げる韓日首脳会談が開かれるかどうかに、注目が集まっている。
コ・ミンジョン大統領府報道官は10日、「文大統領が第8回韓中日首脳会議に出席するため、23日から二日間、中国を訪問する。24日、四川省成都で開かれる会議で、中国の李克強首相や日本の安倍晋三首相と3カ国の実質的な協力策を協議する一方、最近の朝鮮半島情勢について意見を交換し、朝鮮半島の完全な非核化と恒久的平和の定着に向けた3カ国協力案を協議する予定」だと発表した。大統領府は訪中期間に日本の安倍晋三首相との二国間首脳会談に加え、習近平主席との韓中首脳会談も推進している。
韓日両国は先月22日、GSOMIAの終了を韓国が見送る代わり、日本は輸出審査優待国(グループA)に韓国を復帰させると共に、半導体・ディスプレイ関連3大品目(フォトレジスト、フッ化ポリイミド、フッ化水素)の輸出規制を撤回することで原則的に合意した。両国は通商当局間の局長級協議を行っている。韓日首脳会談が実現すれば、2018年9月に国連総会で首脳会談を行って以来、15カ月ぶりのことだ。
両首脳が互いの真剣さを確認すれば、今年7月に日本の輸出規制措置で始まった両国の対立は急速に解消される可能性が高い。しかし、日本側が輸出規制を維持した場合、両国関係は急速に悪化する可能性が高い。韓国政府がすでに「(日本の輸出規制措置の解除を)長く待つわけにはいかない」としているだけに、GSOMIAの終了延期撤回カードを再検討するものとみられる。
両首脳は、日本政府が輸出規制の口実にした強制動員の被害補償問題と関連しても、解決策を話し合うものとみられる。国家安保戦略研究院のキム・スクヒョン対外戦略研究室長は、「韓日首脳会談が開かれれば、対立の拡大や関係悪化を避け、北朝鮮の核問題や北東アジアの平和など安保問題について、両国の持続的な協力を強調する公算が大きい。強制動員と輸出規制が今回の首脳会談で一気に妥結するのは難しいかもしれない」と述べた。
大統領府は、北京で文大統領と習近平主席による韓中首脳会談を開く案も調整している。両国は今月4~5日、王毅中国外交担当国務委員兼外交部長の訪韓の際、首脳会談問題を協議したという。