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朝米会談の直前にスペインの北朝鮮大使館を襲撃した「自由朝鮮」メンバー1名逮捕

登録:2019-04-21 21:20 修正:2019-04-22 07:31
19日、FBIが米国で反北朝鮮団体メンバー1人を起訴 
自由朝鮮の指導者宅も急襲したが逮捕できず 
団体弁護士「北朝鮮の要求による米国人逮捕に驚愕」
反体制脱北民の秘密組織「自由朝鮮」のホームページの初期画面に、米連邦捜査局(FBI)がこの団体のメンバーをスペイン駐在北朝鮮大使館襲撃事件の容疑者として逮捕したことに対する弁護士名義の批判声名が載っている=「自由朝鮮」ホームページよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 2月末、スペイン駐在北朝鮮大使館を襲撃した反北朝鮮団体「自由朝鮮」のメンバー1人名が、米国で逮捕され起訴された。朝鮮半島非核化のための朝米対話が続いているなかで発生した突発事案なので、両国関係に微妙な波紋が予想される。

 米連邦捜査局(FBI)は19日、ロサンゼルスで米海兵隊出身のクリストファー・アンを逮捕し起訴したと、この懸案に詳しい消息筋を引用してAP通信が21日報道した。彼に適用された容疑が具体的に何かはまだ確認されていない。匿名を要請したこの消息筋は、米国の捜査当局がこれに先立って18日に「自由朝鮮」の指導級人物エイドリアン・ホンの自宅を急襲したが逮捕はできなかったと明らかにした。

 2回目の朝米首脳会談を目前に控えた2月22日、暴漢10人余りがマドリードの北朝鮮大使館に侵入し、職員を縛り上げコンピュータ数台を奪い逃げた。現地の日刊紙「エルファイス」は、暴漢が米中央情報局(CIA)と関連しているとも報道したが、中央情報局は沈黙を維持している。この犯行が自分たちの仕業だと明らかにした「自由朝鮮」(別称:千里馬民防衛)は、北朝鮮を脱出し様々な国に亡命した反体制北朝鮮出身者たちの秘密組織として知られている。

 2回目の朝米首脳会談を控えて発生した事件の容疑者であり、謎めいた団体「自由朝鮮」のメンバーが逮捕されたのは初めてなので、この事件の敏感な全貌が明らかになるか注目される。これに先立ち、自由朝鮮は「米連邦捜査局との相互秘密維持合意により莫大な潜在的価値がある特定情報を共有した」と主張した。

 自由朝鮮の“対外大使”であるリ-・ウォロスキー弁護士は声明を出し「米国の法務省が、北朝鮮政権の要求で米国市民に(逮捕)令状の執行を決めたことに驚愕した」として「(米国政府の)標的になっている米国籍者たちの身辺の安全について米国政府から何の保障も受けられずにいる」と非難した。

チョ・イルジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/890832.html韓国語原文入力:2019-04-21 20:16
訳J.S

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