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朝中首脳、4度目の首脳会談で第2回朝米談判に向けた事前調整

登録:2019-01-09 06:04 修正:2019-01-09 07:11
北京の人民大会堂で1時間ほど首脳会談 
朝米会談、朝鮮半島情勢の理解と立場を調整 
中国「両国は朝鮮半島の平和・繁栄の促進に努める」
昨年の首脳会談当時の金正恩国務委員と習近平国家主席//ハンギョレ新聞社

 ドナルド・トランプ米大統領との2回目の首脳会談を推進する金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長が8日、中国の北京を訪問し、習近平国家主席と4度目の首脳会談を行った。朝中首脳は朝米首脳会談の議題と朝鮮半島情勢について話し合う一方、昨年の3回の首脳会談を通じて回復した朝中関係の堅固さを再確認した。

 前日の夜、特別列車に乗って中朝国境を通過し、8日午前11時頃(現地時間)に北京に到着した金委員長は同日午後、人民大会堂で習主席と1時間ほど首脳会談を行なった。両首脳は、北朝鮮の非核化措置および制裁緩和など、米国の相応の措置について協議したという。また、朝米関係および朝鮮半島情勢に対する両者の理解と立場を調整したとされる。

 中国外交部の陸慷報道官は、両首脳が金委員長の訪中を通じて「両者の関係と共同関心事の国際および地域問題について意見を交換」すると明らかにした。陸報道官は「中朝双方は戦略的疎通を強化し、中朝関係の健康で安定的な発展を推進すると共に、朝鮮半島の長期的安寧を実現して、この地域の平和と繁栄を促進するために努力する」と述べた。

今月8日、北朝鮮の金正恩国務委員長を乗せたリムジンが北京駅を出発し、サイドカーの警護を受けながら釣魚台国賓館に向かっている=北京/AFP 聯合ニュース

 これに先立ち、金委員長一行は北京駅に到着した後、物々しい車の警護の中、中心道路の長安大街を通って宿泊先の釣魚台に向かった。中国当局は同日午前、北京駅周辺の一般人の出入りを統制した。約5時間後、釣魚台を出発した金委員長の車は午後4時30分頃、会談場所の人民大会堂に到着した。金委員長は首脳会談を終え、李雪主(リ・ソルジュ)夫人らと共に、習主席が主催した晩餐に出席した。晩餐会には、李克強首相や北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)労働党中央委員会副委員長など両国の高官が同席した。

 中国側は、異例にも金委員長が北京に到着する前に訪中事実を発表したが、金委員長の日程については具体的に明らかにしなかった。昨年6月の第3回訪中当時、官営メディアが金委員長の到着当日の夕方に詳しく報じたのと異なる対応だ。

 国内外の専門家らは、金委員長の今回の電撃訪問が昨年6月の朝米首脳会談の前に2度(3月と5月)訪中したことと脈絡が似ていると分析した。中国側と対米交渉内容を調整すると同時に、中国が後ろ盾になっているというメッセージを伝えることで、対米交渉におけるテコの強化を狙っているということだ。朝米首脳は1回目の朝米首脳会談後まで含めた3度の会談で、「運命共同体」や「共通した戦略的選択」、「唇歯の関係」といった表現で強固な絆を示した。

 大統領府は金委員長の訪中と関連し、北朝鮮と情報を共有したことを明らかにした。キム・ウィギョム大統領府報道官は「訪中を通知された時期については、外交関係のため、具体的な内容を明かすことはできない」としながらも、「事前に北朝鮮と中国の両国と緊密に疎通し、情報を十分共有してきた」と述べた。

 一方、CNNは7日(現地時間)、消息筋の話として、ホワイトハウス関係者らが2回目の朝米首脳会談の候補地であるバンコクやハノイ、ハワイを訪問したと報じた。CNNは、米国がこのような候補地を北朝鮮に提示したわけではなく、現地調査の場所が追加される可能性もあると報道した。

北京/キム・ウェヒョン特派員、ソン・ヨンチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/877553.html韓国語原文入力:2019-01-08 22:32
訳H.J

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