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「露日、シベリア横断鉄道利用した物流輸送路を整備」

登録:2018-08-19 22:24 修正:2018-08-20 16:40
読売新聞「東方経済フォーラム前後に両国実証実験」 
日本~ウラジオストク~モスクワ連結すれば輸送期間が大幅短縮
シベリア横断鉄道路線//ハンギョレ新聞社

 露日両国政府がシベリア横断鉄道を利用した両国間の貨物輸送路の整備に乗り出すと読売新聞が報道した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が8・15祝辞を通じて「東アジア鉄道共同体」を提案した中で、日本も大陸列車利用事業に関心を見せている。

 読売新聞は18日、露日外交関係消息筋の話を引用し、来月11~13日にロシアのウラジオストクで開かれる東方経済フォーラム前後にシベリア横断鉄道を利用した物流輸送のための“実証実験”をすると報道した。安倍晋三首相は東方経済フォーラムに参加して、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と首脳会談を開く予定だ。

 実証実験は、日本の物流企業5~10社が参加して、シベリア横断鉄道を利用して露日両国間の物流輸送をする時、輸送時間と費用がどれだけかかるか、関税と輸出入手続きはどのように進めるかなどを調査する。また、シベリア横断鉄道を利用してヨーロッパなどに貨物を送る時、振動や気温差などが物品に及ぼす影響も点検する予定だ。

 日本とロシア間の物流運送は、陸上運送ではなく海運と航空だけを利用している。シベリア横断鉄道を利用した陸上輸送路の利用は、手続きが複雑で情報も不足しているためだ。

 現在、東京からモスクワに海上運送路を通じて貨物を送る場合、インド洋を経てスエズ運河を通り地中海を通過して西ヨーロッパを回らなければならない。この場合、時間が53~62日程度かかる。一方、日本からロシア極東地域の港町ウラジオストクに貨物を運んだ後、これをシベリア横断鉄道に載せる場合、所要時間が海上運送の半分以下の20~27日程度に短縮できる。日本の財務省によれば、昨年日本からロシアに輸出した品目のうち、44%が自動車、12%は自動車部品だった。反対にロシアが日本に輸出する品目は石油27%、液化天然ガス20%などだ。

 日本がシベリア横断鉄道整備に関心を見せるのは、経済的理由だけではない。日本は両国間に領有権紛争がある千島列島南端4島(日本名、北方領土)問題解決のために、ひとまずロシアとの経済協力を強化する必要があると判断している。

 この構想には、極東地域の経済活性化を望むロシアも積極的だ。2016年にはロシア政府が日本に「シベリア鉄道を延長し、サハリンから北海道をつなぐ大陸横断鉄道の建設を要求している」という日本のマスコミ報道もあった。露日の鉄道協力強化は、長期的に文在寅大統領が明らかにした東アジア鉄道共同体構想にも肯定的な影響を及ぼすと展望される。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/858239.html韓国語原文入力:2018-08-19 17:16
訳J.S

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