米国が強力な対北朝鮮制裁の維持を強調する中、国連安全保障理事会(安保理)が対北朝鮮人道支援を迅速に行うためのガイドラインを採択した。米国がこれを主導したとされ、関心が集まっている。
安保理傘下の対北朝鮮制裁委員会は6日(現地時間)、北朝鮮に対する人道支援を加速化する新たなガイドラインを承認したと、AP通信が報道した。対北朝鮮制裁委議長国のオランダは、新しいガイドラインに対し、15カ国の安保理理事国の中で異議を提起した国はなかったと明らかにした。
同ガイドラインは、対北朝鮮制裁は「北朝鮮住民のための食糧援助や協力、人道支援を制約するためのものではない」とし、「安保理はこの決議に基づいて取られた処置を、場合によって免除できる」と明記した。ガイドラインは、人道支援を進める国や非政府機構に、支援品目の説明や数量、経路、制裁免除要請の理由など10項目を対北朝鮮制裁委に提出することを求めている。
特に、ガイドラインは「実施が急がれる人道支援の特性上、安保理はガイドラインに基づき、免除要請関連手続きをできるだけ早く進める」と明らかにした。今回の措置により、医療装備や薬品、食料などの救護物資の伝達が早くなるものと見られる。先月、北朝鮮を訪問したマーク・ローコック国連事務次長(人道問題担当)は「制裁対象ではない人道的物品を購入し伝達するのにかなりの遅れが生じている」と明らかにした。
ガイドラインは米国のニッキー・ヘイリー国連大使と専門家が主導したと、外信が報じた。米国が北朝鮮に制裁と圧迫を維持しながらも、人道問題では融和的ジェスチャーを取ったものと見られる。CBSは「米国が北朝鮮に小さなオリーブの枝を差し出した」と評価した。
こうした中、マイク・ポンペオ米国務長官が再び訪朝を準備していると、ジョン・ボルトン・ホワイトハウス国家安保補佐官が明らかにした。彼は6日に行った「フォックスニュース」とのインタビューで、第2回朝米首脳会談に関する質問に対し、「決まった日程はない」としながらも、「追加的な進展を見極めるため、ポンペオ長官が平壌(ピョンヤン)を再び訪問し、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に会う準備ができている」と述べた。彼はPBSにも出演し、核リストの提出と査察問題を再び金委員長に会って協議することを、ポンペオ長官に要請したと明らかにした。
統一部は、安保理のガイドラインについて「対北朝鮮支援の現実的な困難を解消し、国際社会の支援が活性化する契機になることを期待する」という反応を示した。政府が国際機関に供与すると明らかにした800万ドルの執行問題と関連し、統一部の当局者は「国際機関と協議しており、全般的な条件を総合的に考慮して、適切な時点に推進していく計画」という原則的な方針を繰り返した。国際機関との協議過程に国連のガイドラインが適用されうるかという質問には「そのような部分も含めて協議するものと思われる」と答えた。
政府は昨年9月、世界食糧計画とユニセフの北朝鮮母子保健、栄養支援事業に800万ドルを支援する方針を明らかにしたが、昨年末の(朝鮮半島)情勢の悪化以来、執行が見送られている。