国連世界食糧計画(WFP)のデイビッド・ビーズリー事務総長が8~11日に北朝鮮を公式訪問すると、同団体が8日発表した。
世界食糧計画はこの日、ビーズリー事務総長が平壌(ピョンヤン)で北朝鮮の高官に会い、現地の保育施設と幼稚園などで世界食糧計画の支援でなされる食糧支援活動などを調べる計画と明らかにした。
ビーズリー事務総長は、北朝鮮への出発に際して「世界食糧計画は北朝鮮で20年以上活動し、北朝鮮の食糧安保を強化して、女性と子どもたちに栄養を供給する仕事の手伝いをしてきた」として「今週北朝鮮で学校や保育園を訪ね、世界食糧計画が支援する母親と子どもたちに会い、予算不足に直面している支援事業の需要に対する理解を広げる」と話した。
世界食糧計画は、北朝鮮で毎月65万人の女性と子どもたちに栄養成分が強化された穀物やビスケットを供給することを目標にしているが、予算不足で一部目標を達成できなくなっていると明らかにした。これは、北朝鮮の核実験などで国際社会の制裁が強化され、北朝鮮に対する国際社会の募金が減ったためと見られる。
昨年4月に就任したビーズリー事務総長が北朝鮮を訪問するのは今回が初めてで、4・27南北首脳会談と6月と予想される朝米首脳会談の間の訪問であるため関心が集まっている。特に金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長と会うかが注目される。金委員長は今年3月に北朝鮮を訪問したトーマス・バッハ国際オリンピック委員会(IOC)委員長と面会し、北朝鮮の2020年東京夏季オリンピックと2022年北京冬季オリンピックへの参加を約束した。最近、人民の暮らしと経済発展を強調し、国際社会に積極的に取り組む金委員長の歩みを見る時、彼がビーズリー事務総長に直接会い、人道的食糧支援の拡大を要請する可能性が高いと見られている。ビーズリー事務総長は昨年11月に韓国を訪問した時、チョ・ミョンギュン統一部長官に会い、北朝鮮に対する人道支援について議論したことがある。ビーズリー事務総長の今回の訪朝は、東アジア歴訪計画の一環で、中国、日本、韓国も訪問する予定だ。
国連食料農業機構(FAO)は昨年12月、北朝鮮を外部支援が必要な食糧不足国家に再指定し、世界食糧計画は最近北朝鮮の5歳未満の子どもの28%が慢性栄養失調状態にあり、4%は急性栄養失調に苦しんでいると分析した。