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[インタビュー]米国務省北朝鮮担当特別代表「人道支援は制裁の例外…韓国政府次第」

登録:2018-01-19 06:18 修正:2018-01-19 08:39
ジョセフ・ユン米国務省北朝鮮担当特別代表 
「非核化長いプロセス…最初の段階は実験の凍結」 
「南北対話、米国の対北政策を損ねる」一部の懸念に 
「同意しない…心配していない」と一蹴 
戦略爆撃機のグアム配備など「新しいことではない」
ジョセフ・ユン米国務省北朝鮮担当特別代表//ハンギョレ新聞社

 ジョセフ・ユン米国務省北朝鮮担当特別代表は17日(現地時間)に行ったハンギョレとのインタビューで、「韓米が様々な方法で非常に強力な協議と調整を共に進めている」とし、南北対話が米国の『最大の圧迫』政策を損ねかねないという一部の懸念について「心配していない」と一蹴した。

 ―韓国が昨年9月、国連世界食糧計画(WFP)を通じて北朝鮮に人道支援を行うとしていたが、実現していない。韓国の対北朝鮮人道支援に対する米国の立場は何か?

 「人道主義的支援は制裁対象から常に除外されてきた。米国でもいくつかの民間団体が医療支援などを(北朝鮮に)提供している。人道主義的支援を実行するか否かは、本当に韓国政府にかかっている」

 ―北朝鮮が一定期間の核および弾道ミサイルの実験を中断すれば、レックス・ティラーソン国務長官が平壌(ピョンヤン)を訪問できるという計画は依然として有効か?

 「ティラーソン長官は、常に信頼できる対話には開かれていると述べてきた。いかなる形が信頼できる対話なのかは分からない。それは北朝鮮側にかかっている。基本的に今度は北朝鮮が応えなければならないと思う」

 ―「60日間の挑発中止」という条件もそのままなのか?

 「『60日条件』を掲げたことはない。これまで掲げてきた条件は、北朝鮮が『対話を望んでいるため、(核・弾道ミサイルの)実験を中止する』と宣言することだった。したがって、60日であれ90日であれ、それは重要ではない。北朝鮮は『対話を望んでいるため、核およびミサイル実験を中止する』と言う必要がある」

 ―北朝鮮が実験を中止すると言えば、ティラーソン長官が北朝鮮側の人たちに会う可能性があるか?

 「真剣に考慮してみなければならないが、良い第一段階になるだろう」

 ―いわゆる「ニューヨークチャンネル」は相変らずうまく作動しているのか? 米国のこうした構想を北朝鮮に伝えたか?

 「ニューヨークチャンネルは一種の『メッセージセンター』である。したがって、我々がそのチャンネルを通じて言うことが、平壌に伝わっていると確信している。ニューヨークチャンネルはうまく作動している」

 ―平昌(ピョンチャン)五輪の動力を活かすために、韓米合同軍事演習の規模を縮小したり、訓練内容を調整すべきという主張もある。それが可能だと思うか?

 「我々が何をし、何をしないのかについては公開しない。したがって、その質問には答えられない」

 ―ジェームズ・マティス国防長官がバンクーバー会議に行く飛行機の中で、現在米国が北朝鮮の核および弾道ミサイル実験の凍結に焦点を合わせていることを示唆した。

 「誰もが(非核化)が長いプロセスになることを知っている。また、誰もが最初の段階は、核・ミサイル実験を凍結することになるだろうと思っている。実験の凍結から始めて、開発を止め、査察団を送り、無力化した後、廃棄と非核化を始めるのだ」

 ―最近ニューヨークタイムズ紙は、米軍が静かに北朝鮮に対する戦争を準備していると報道しており、B-52とB-2をグアム島に配置したという発表もあった。韓国と北朝鮮にどのようなシグナルを送ろうとしているのか?

 「それは秘密ではない。(ドナルド・トランプ)大統領から長官に至るまで、常に『すべてのオプションがテーブルの上にある』と述べている。すべてのオプションには軍事オプションも含まれる。しかし、大統領やティラーソン長官、マティス長官を含めて(米政府の)皆が平和的解決を望んでいると述べてきた。それはとても一貫している。したがって、新しいことではない」

 ―平昌五輪と関連した南北対話が、米国の「最大の圧迫」政策を損ねかねないという懸念があるのも事実だ。

 「それには同意できない。それについては心配していない。文在寅(ムン・ジェイン)大統領をはじめ、カン・ギョンファ外交部長官は圧迫攻勢が結果を出し始めており、北朝鮮が非核化を開始するまで維持すべきだと繰り返し述べてきた」

ワシントン/イ・ヨンイン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2018-01-19 05:00

https://www.hani.co.kr/arti/international/america/828483.html訳H.J

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