ドナルド・トランプ米大統領と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長のシンガポール首脳会談結果に対して、米国の主流層が批判を吐き出す中で、共和党指向の右派急進主義と民主党指向の進歩グループなど各党内の“アウトサイダー”陣営がトランプ大統領の援護射撃に出た。
初期トランプ行政府で“最側近首席”として知られたスティーブン・バノン元ホワイトハウス首席戦略家は17日(現地時間)、ABCニュースとのインタビューで「エリート層と終身刑政治家たちが、20年あるいは30年間(北朝鮮核問題と関連して)満足できない結果を残した」として、前任行政府の失策を叱責した。さらに「朝鮮戦争はまだ終わっていない。トランプ大統領は“ピースメーカー”(平和造成者)になろうとしている。にもかかわらず今週は非難ばかりされた」として「私は朝鮮半島に平和を持たらす過程を始めることに賛成する」と強調した。バノン氏は「北朝鮮にあまりに多く譲歩した」という主張に対しても「トランプ大統領は制裁を放棄していない。むしろ北朝鮮から多くの譲歩を引き出した」として「共和党の既得権層はどこにいるのか?日曜朝のテレビ放送にあふれ出た人々と、ボブ・コーカー(共和党上院外交委員長)はどこにいるのか?なぜ私がここにいなければならないのか」とも話した。民主党などの攻撃に対抗して、朝米首脳会談の結果を防御しない共和党主流に直撃弾を飛ばしたのだ。政界引退を控えたボブ・コーカー委員長は、首脳会談の結果に対して満足できないと批判してきた。
民主党内の進歩グループを代表するバニー・サンダース上院議員は、他の懸案に対してはトランプ大統領と鋭く角を立ててきたが、朝米首脳会談の結果に対しては相対的に高い評価を与えた。
サンダース議員は12日(現地時間)、ツイッターで「実質的内容は少なかったが、トランプと金正恩の会談は緊張を引き下げ、北朝鮮の核兵器の脅威を扱うための肯定的な動きだった」と明らかにした。彼は「これが一連の写真撮影用ではなく意味ある過程になるべく、議会が核心的役割を果さなければならない」と付け加えた。
一方、トランプ大統領は17日にも連続的に3件のツイッターを上げて、米国の主流メディアの朝米首脳会談報道に不満を示した。彼は「偽ニュースどもが、私が(金委員長に)会ったという理由だけで北朝鮮に多くを譲歩したと言うのを見て滑稽だ」と批判した。彼は韓米合同軍事演習の中断方針と関連しても「交渉期間に“ウォーゲーム”(war games)を中断するということは私の要求だった」として「そんなことは起きないが、交渉が決裂すれば直ちに(演習を)始めることができる」と反論した。