金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長が、北朝鮮労働党の地方組織に「第2の苦難の行軍はない」という内容の自筆の手紙を送ったと日本の朝日新聞が匿名の北朝鮮関係消息筋を引用し報道した。
朝日新聞は、金委員長が2月7日労働党地方組織に送った自筆の手紙で「朝鮮人民に第2の苦難の行軍はない。遠くない時点に世界に誇れる勝利を慶祝する朝鮮人民の姿が見られるだろう」と書いたと複数の消息筋を引用して報道した。新聞は、金委員長が自筆の手紙を送った理由は、党地方組織の動揺を防ぐための措置と解説した。
朝日新聞は、キム委員長が手紙を送る前に中国の対北朝鮮制裁が強化され、鉱山の操業が中断され、穀物の輸入が中断されるなどの打撃があったと伝えた。これについて、労働党の各地方組織が連日、党組織指導部通報課に「第2の苦難の行軍が始まった」という報告を上げたと伝えた。
「苦難の行軍」とは、北朝鮮が1990年代末に国際的孤立と自然災害で極度の経済的困難を経験した北朝鮮が、当時の苦痛を1930年代に金日成(キム・イルソン)主席が日帝の弾圧に抗して満州ですさまじいパルチザン活動を継続した姿に例えて言った言葉だ。
朝日新聞が金委員長が手紙を送った時点として報道した2月7日は、北朝鮮が金与正(キム・ヨジョン)労働党中央委副部長らの特使団を平昌(ピョンチャン)冬季五輪に送るわずか二日前だ。一カ月後の3月末、金委員長は中国を電撃訪問し、習近平・中国国家主席と首脳会談を行い、4月20日には労働党中央委員会第7期第3次全員会議で「核・経済並進路線」を公式に終了し「経済」に国家発展戦略の中心軸を変えた。