ジミー・カーター元米大統領が、北朝鮮核問題などをめぐり緊張がきわめて高まった朝米間の仲裁のために、北朝鮮を訪問して金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党中央委員長との面談を推進中だと米ジョージア大のパク・ハンシク名誉教授が明らかにした。
パク・ハンシク名誉教授は8日「先月28日、ジョージア州のカーター元大統領の自宅を訪ね半日かけて話した後、私たちができることを模索することにした」として「北朝鮮側にカーター元大統領の訪朝意思を伝達した」と明らかにした。パク名誉教授は著名な北朝鮮問題専門家で、50回余り北朝鮮を訪問し、1994年と2010年にカーター元大統領の訪朝を斡旋するなど朝米対話でも主要な役割を果たしてきた。
これと関連してカーター元大統領は3日付のワシントンポストへの寄稿を通じて、朝鮮半島内での“第2の戦争”の可能性を警告し「軍事的攻撃やさらに強力な経済制裁などは、危機を終わらせる効果的な道にはならない」として、平和交渉のための対北朝鮮高位級代表団の派遣を米国政府に公開提案したことがある。
パク名誉教授は、北朝鮮からの招請状が発行されるかどうかに関して「カーター元大統領が金正恩委員長と対座して会話できる時間が約束されなければ、私たちが行くことはできない」として「北朝鮮も会議をして決定をするのに時間がかかるだろう」と見通した。
パク名誉教授は「カーター元大統領が最近ドナルド・トランプ米大統領にもこうした意思を明らかにしたが、トランプ大統領は『過去の大統領は口を出すな』と言ったという」として「トランプ大統領が“OK”(許可)することを希望している」と伝えた。
パク名誉教授は、カーター元大統領の訪朝以外にも「専門家会議(トラック2)や半官半民対話(1.5トラック)など南北と米国、中国が参加する4者会議も推進する予定」と付け加えた。
カーター元大統領は、1994年の第1次北朝鮮核危機の時に北朝鮮を訪問し、金日成(キム・イルソン)当時主席から核プログラムの凍結を引き出した。