日本が来月に発射する予定の日本版衛星航法装置(GPS)人工衛星に、北朝鮮の電波妨害を阻止する機能を搭載すると産経新聞が29日報道した。日本政府は日本版GPS衛星のみちびき2号を来月1日鹿児島県の種子島宇宙センターから発射する予定で、みちびき2号には電波妨害阻止機能が搭載される。日本は米国のGPSに依存せずに、独自に衛星利用位置確認システムを構築するため衛星を発射している。GPSは今は車のナビゲーションやスマートフォンの位置情報など商業用にも利用されているが、本来は冷戦時代に米国が軍事用に開発したものだ。日本版GPSも商業用以外に、自衛隊の艦船や航空機など軍事的目的に利用される計画だ。
日本版GPSに北朝鮮による電波妨害を阻止する機能を搭載した理由も、軍事的活用の可能性を念頭に置いているためだ。北朝鮮は、GPSで運用される武器の作動を妨害するための電波を韓国側に発射している。日本はみちびき2号機からは高度に暗号化された特殊電波を使うために、妨害電波や偽の信号を相手が発射しても妨害されないと産経新聞は伝えた。
産経新聞は、日本が「敵基地攻撃能力」を保有することになれば、みちびきの妨害電波無力化機能を活用できると伝えた。日本の自民党は最近、北朝鮮のミサイル基地攻撃を念頭に置いた敵基地攻撃能力の保有を政府に提案した。北朝鮮のミサイル基地を攻撃できる武器の一つとして、米国産の巡航ミサイルが議論されているが、GPSは巡航ミサイルの命中度を高める。日本が米国から巡航ミサイルを導入し北朝鮮の基地攻撃に使うならば、日本版GPSを活用できるという話だ。日本版GPSの誤差範囲はわずか6センチで、米国のGPS(10メートル)に比べて正確度がきわめて高い。日本政府は、今年中に位置測定用衛星の3機体制を整え、米国のGPSと併用し、GPSの24時間活用体制を整える計画だ。2023年までには位置測定用衛星7機を運用し、米国に依存しない独自のGPS体系を完成する予定だ。