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[社説] 北朝鮮は朝鮮半島の緊張高める“核実験”中断しなければならない

登録:2017-04-14 23:09 修正:2017-04-15 08:21
北朝鮮は金日成主席の105歳の誕生日(太陽節・4月15日)を控え、関連行事を広報するため、外国メディアの記者を大挙招待し、平壌一帯の姿を公開した=平壌/EPA聯合ニュース

 北朝鮮外務省の韓成烈(ハン・ソンリョル)副相が14日、AP通信とのインタビューで「米国が選択するならば我々は戦争する」と述べた。また、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長が願えば、いつでも6回目の核実験を行うと明らかにした。韓成烈副相の発言は、金日成(キム・イルソン)主席の誕生日(太陽節)の4月15日を迎え、外部の圧迫には屈しないという虚仮おどしの性格が濃厚に見えはする。しかし、米国のマスコミが北朝鮮の核実験の兆候を報道していて、安保の専門家らも衛星写真の分析に基づいて北朝鮮が核実験準備をすでに終えたというニュースを伝えている状況だ。朝鮮半島情勢がますますチキンゲームの様相を帯びている。

 現在の緊張が高まる背景を見れば、米国の航空母艦カールビンソン号の再進入と「対北朝鮮先制攻撃」または「軍事的オプション」などを論じるドナルド・トランプ政権の刺激的メッセージが直接の原因といえる。米国はトマホーク巡航ミサイルを発射できる駆逐艦2隻を最近朝鮮半島近隣に配置したという。万一、北朝鮮がミサイルを発射すれば迎撃する可能性があることを見せつけたわけだ。もちろん米国はきわめて慎重な姿勢を取っていると言うが、ややもすれば偶発的な事態が起こる可能性も排除できない。米国はシリア攻撃に続き、13日(現地時間)にはアフガニスタン内のIS根拠地に“最強爆弾”GBU-43を投下した。北朝鮮に向けた武力示威と解釈することもできる。

 しかし、これに対抗した北朝鮮の挑発的発言と核実験、または長距離ミサイル発射準備のような行動は、緊張と軋轢を一層激化させるのみだ。北朝鮮が生存を理由に核開発を始めた以後、朝鮮半島と北東アジアの情勢ははるかに危険になったし、平和と共存の希望は小さくなったのが事実だ。国際社会の支持を受けられない軍事的実験と脅迫性の虚仮おどしが、北朝鮮の安全と発展を保障できないという事実を北朝鮮指導部は明確に悟らなければならない。

 朝鮮半島での軍事的衝突は、韓国と北朝鮮のみならず周辺国家すべてに災難的な結果を招く。「戦争も辞さないという覚悟がなければ戦争を防止できない」という類いの強硬主張に、決して同意できない理由だ。互いにつばぜり合いを行うような米国と北朝鮮の緊張昂揚行為は、韓国と北朝鮮の国民すべてを人質に取る行為に他ならない。北朝鮮の金正恩政権はこれ以上事態を悪化させる挑発的行動を行ってはならない。強硬策が安全を保障しないことを今一度肝に銘じるよう願う。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/790770.html 韓国語原文入力:2017-04-14 18:16
訳J.S(1158字)

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