登録 : 2017.01.13 22:25 修正 : 2017.01.14 01:42

世界平和研究所、12日に報告書を公開 
トランプ政権の登場で変化した安保環境 
日本の軍事的役割を拡大するため 
「北朝鮮を直接攻撃できる能力を導入すべき」

12日、フィリピンを訪問中の安倍晋三首相がフィリピン・マニラにあるマラカニアン宮殿大統領官邸で開かれた記者会見で、取材陣の質問に答えている=マニラ/AFP聯合ニュース
 日本の保守陣営を代表する政策研究所が、日本政府に対し北朝鮮のミサイル基地などを直接攻撃できる「敵基地攻撃能力」と防衛予算の大幅増額を要求した。

 中曽根康弘元首相が理事長を務める世界平和研究所日米同盟研究委員会は12日、記者会見を開き、ドナルド・トランプ米大統領の登場に向けて日本が推進すべき安保政策に対する提言を盛り込んだ報告書「米国新政権と日本-新時代の外交安保政策」を公開した。1988年6月に設立された同研究所は保守の立場から日本政府に対し外交・安保分野に関する様々な政策提案を行ってきた。集団的自衛権の行使を通じて日米同盟を強化した安倍政権が、次に追求すべき政策目標として北朝鮮を直接攻撃できる能力を備えることを要求したのだ。

 報告書は、今回の報告書を発表した理由について「戦後初めて米国の大統領に国際協調よりも自国の利益を優先すると断言する人物(トランプ)が当選した。トランプ氏の政策を予想することは困難であるが、これまでの発言からして、より自立した日本を要求する可能性が小さくない」と指摘した。同報告書が「より自立した日本」を実現するための具体的な案として提示したのは、「敵基地攻撃能力」と日本の防衛予算の上限額を現在基準の国民総生産(GDP)1%から1.2%に増やすなどの処置だ。

 日本は1956年以降、敵基地攻撃能力について、「使いはしないが保有はできる」という原則論を明らかにしてきた。同報告書はここからさらに踏み込んで、日本が「日本は、もし武力攻撃を受けた場合、さらなる攻撃を阻止し、反撃するために巡航ミサイルなどを保有して、もって日本独自の抑止力(敵基地攻撃能力)を持つべき」と指摘した。同報告書は、それを制限するものとして、敵基地攻撃は「先制攻撃」ではなく、「通常戦力」による「反撃」のみを意味するものであり、この場合も米国と協議を行うという二つの条件を設けるべきだと主張した。しかし、朝鮮半島関連事態の核心当事者である韓国との協議の必要性については言及しなかった。このような日本の姿勢は「韓国の主権が及ぶ範囲は休戦ラインの南側」という2015年10月の中谷元(当時)防衛相の発言と一致するものだ。

 同報告書が、日本が直接北朝鮮のミサイル基地を打撃する場合を「反撃」に限定したものの、実際にこのような能力を確保・施行することになれば、日米同盟の性格にも大きな変化をもたらすとみられる。これまで自衛隊は日本を「防御」し、朝鮮半島に有事が発生する場合、米軍を「後方支援」する2次的な役割に止まっていた。しかし、自衛隊が独自の打撃力を確保することになれば、長期的に同盟の主導権が米国から日本に移る可能性もある。

 現在、日本は、敵基地攻撃能力の確保に向け、8~9合目まで来ている。弾道ミサイルを保有していない日本が北朝鮮の内陸地方のミサイル基地を攻撃するには、敵基地を特定できる人工衛星などの情報資産や実際の作戦に投入される戦闘機、その戦闘機に搭載する空対地誘導ミサイル、戦闘機の長距離飛行を支援できる空中給油機、敵の内陸におけるレーダーと迎撃機の活動を妨害する電子戦機(electronic warfare aircraft)、これらのすべての作業をコントロールする早期警戒管制機(AWACS)などの装備体系を備えなければならない。中谷当時防衛相は2015年6月現在、自衛隊に不足した装備として「他国の防空用レーダーの妨害・無力化に使用される電子戦機など」を挙げた。日本の敵基地攻撃能力は2018年にステルス機能を備えたF-35が導入される場合、画期的に拡大する見通しだ。

 日本政府が同報告書の提言をどの程度まで受け入れるかは分からない。しかし、日本政府とかなりのコンセンサスの下で発表された可能性が高いとみられる。同報告書の発表を主導した北岡伸一・日米同盟研究委員会委員長(東京大学名誉教授)は、日本の安倍晋三首相の外交・安保分野の「家庭教師」と呼ばれる人物であるからだ。北岡委員長は、安倍政権が2014年7月に断行した集団的自衛権の行使に関する理論的根拠を提供した「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」と2015年8月の安倍談話の基礎になった「21世紀構想懇談会」の「座長代理」を務めた。北岡氏は同日、記者会見で「国益第一、米国第一という考えを持つ大統領が当選したことは、日米同盟に大きな影響をもたらす可能性がある」として、今回の提案を出した理由を明らかにした。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2017-01-13 15:39
http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/778630.html 訳H.J(2180字)
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