米中首脳会談と関連して中国の朝鮮半島専門家 龚克瑜(Gong Keyu)・上海国際問題研究院アジア太平洋研究センター副主任は、会談の結果が結局は関連国の外交的協議につながると展望した。龚副主任は10日、ハンギョレとのインタビューで「北朝鮮核問題はドナルド・トランプ米大統領としては何かしなければならないが、できることは多くないという難しい問題」とし、このような展望を出した。
-首脳会談で北朝鮮関連合意がなかったと指摘されているが
「両者は朝鮮(北朝鮮)問題が重要で、中米が協力しなければならず、平和的に解決すべきで、国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議が厳格に履行されなければならないという原則的部分では意見が違わなかった。ただし水面下でなされた合意もあると見られる」
-両者が対北朝鮮制裁の拡大に合意したという報道があるが?
「ありうると見る。ただし米国には有効な手段が多くない。北朝鮮核問題の解決方案は結局3通りで、対話と交渉▽制裁と圧迫▽軍事的攻撃だ。米国は中国が言うところの対話には効果がないと言い、軍事的にも準備ができていない。結局、北朝鮮を直接圧迫するだけでなく、中国を通じて北朝鮮を圧迫する“双圧迫”しか残っていない状態だ」
-米国は軍事的準備ができていないと見るか?
「米国には現在の北朝鮮を一挙にせん滅し反撃できなくすることを保障する手段はないと見る。軍事的攻撃をした後の後続作業や中ロの報復措置もよく知っているとは言えない。さらに、核戦争を願わない韓国や日本と戦争状況と関連した協議を十分にしているわけでもない」
-トランプ大統領のシリア攻撃決定が中国と北朝鮮に送るメッセージだったとの観測もあるが
「そうは思わない。もし、そうだとすればむしろ核を持つべきという北朝鮮の決心を強化させるだけだろう」
-米国の“双圧迫”は効果があるだろうか?
「米国は取りうる制裁措置はすでにすべて実施している。制裁する手段が充分ならば米国がセカンダリーボイコットに言及するわけがなく、中ロの協力なしにはセカンダリーボイコットの成功もない。今回の首脳会談の結果は結局、中米の協力の下で外交を通じて解決しなければならないということだ。トランプ大統領と韓国の黄教安(ファン・ギョアン)大統領権限代行の電話通話、中国の武大偉6カ国協議首席代表の韓国訪問、マイク・ペンス米副大統領の韓国訪問など、外交的接触が多くなっていることがこれを説明している」