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安倍首相、憲法改正意志…「戦争できる国」目指す意志か

登録:2017-01-21 05:01 修正:2017-01-21 07:17
憲法審査会での議論など具体的提案 
内容は、戦争放棄第9条の廃棄になる見込み 
岸田外相、「少女像に反対」宣言し「独島は日本の領土」と妄言
日本の安倍晋三首相が20日、国会施政演説で「憲法改正を衆議院憲法審査会で論議しよう」と述べ、改憲に向けて一歩踏み込んだ=東京/AFP聯合ニュース

 日本の安倍晋三首相が20日、新年の国会施政演説で「平和憲法改正」を本格的に推進する意志を示した。韓国については「これまでの両国間の国際約束」という表現を新たに用いたが、これは最近韓国で広がっている日本との慰安婦合意に関する再交渉論に対する警戒とみられる。

 安倍首相は同日の施政方針演説で、今年は「(日本)憲法施行から70年の節目に当たる」としたうえで、「次の70年に向かって、日本をどのような国にしていくのか。その案を国民に提示するため、(衆議院)憲法審査会で具体的な論議を深めようではないか」と述べた。これは平和憲法を改正し、「日本を戦争できる国にする」意向を示したものだ。日本では自民党を含む改憲賛成派が衆議院と参議院で改憲発議に必要な議席(それぞれ3分の2以上)をすでに確保している。

 安倍首相が念頭に置いている改憲の核心は、交戦権と軍隊保有を禁止した平和憲法“第9条”の改正である。安倍首相が属した自民党が2012年に作成した憲法改正草案では、現行憲法において日本の「象徴」に位置づけられている天皇を国家の「元首」(第1条)に再定義し、自衛隊を正式軍隊である「国防軍」(第9条)としている。これは「軍隊の保有と交戦権」を否定した平和憲法の核心を無力化するものだ。改憲がこうした方向に進めば、日本は今とは異なり、「戦争できる国」に生まれ変わることになる。

 しかし、2012年の草案を安倍首相と自民党がそのまま推進することは容易でない。野党の民進党だけでなく、自民党内でも反発があり、何よりも日本の軍国主義化を懸念する国際社会の視線が大きな負担になっているからだ。

 このため、安倍首相と自民党が「2段階改憲」方式を取る可能性があるとの分析もある。核心となる第9条の改正は先送りして、ひとまず緊急事態条項など、与野党間で意見の相違が少ない項目だけを改憲してから、後に改憲ムードを盛り上げて「第9条」を改正するということだ。「第9条の改正」に関する安倍首相の意志がそれだけ強いからだ。

 安倍首相は同日、韓国について「これまでの両国間の国際約束、相互の信頼積み重ねの上に、未来志向的で、新しい時代の協力関係を深化させていく」と述べた。安倍首相が「両国間の国際約束」と述べたのは、韓国で広がっている日本との慰安婦合意再交渉に向けた議論を遮断するためと見られる。安倍首相に続き、国会外交演説を行った岸田文雄外相は、釜山(プサン)日本領事館前の少女像について「極めて遺憾」だとしたうえで、「慰安婦問題に対する日韓合意は、双方が責任を持って実施することを引き続き韓国側に強く求めていく」と述べた。

チョ・ギウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/779638.html 韓国語原文入力:2017-01-20 19:29
訳H.J(1338字)

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