登録 : 2016.10.05 01:35 修正 : 2016.10.09 23:34

2000年以降の受賞者だけで17人 
戦後最高の好況だった70~90年代の研究成果 
受賞者たち「人がやらないことやるべき」独創性を強調 
2010年代に入って論文数など減少し長期展望は悲観的

今月4日、大隅良典・日本東京工業大学栄誉教授(71)が2016年ノーベル医学・生理医学賞の受賞者に選ばれたことを、日本の主要紙が1面で大々的に取り上げた=東京/聯合ニュース
 日本の科学者たちのノーベル賞受賞「ラッシュ」が続き、社会各分野で驚くべき科学的成果を出し続けている日本社会の「秘訣」に注目が集まっている。日本のマスコミは自分がやりたい研究を数十年間続けていける自由な社会雰囲気、これを支えてきた柔軟な支援システム、30~40年にわたり一つの分野の研究を突き進める日本人研究者たちの勤勉性などを主な理由に挙げている。

 これまで日本が生み出したノーベル賞受賞者は、1949年ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹(1907~1981)以来、25人に達する。このうち2000年以降17年間で17人がノーベル賞受賞の栄誉に輝いた。これは米国に次ぐ世界第2位の成果だ。

 日本は、2001年に政府が策定した「第2期科学技術基本計画」で「今後50年間にノーベル賞受賞者30人」を輩出する計画を立てた。しかし、日本人のノーベル賞受賞は、政府の取り組みによる結果というよりは、かつて個別に進めてきた研究成果が今花開いたとものと分析される。2000年以降、ノーベル賞を受賞した日本人研究者17人の研究業績15件を見ると、1960年代の研究成果が2件、70年代が5件、80年代が4件、90年代以降が4件など、いずれも2000年以前の研究成果だ。今月、医学・生理学賞を受賞した大隅良典・東京工業大学栄誉教授の「オートファジー」(自食作用)研究も、1993年に発表した研究が23年の歳月を経て受賞につながった。東京大学の岡本拓司准教授(科学史)は読売新聞とのインタビューで「最近、日本人の受賞が増えたのは(20~30年前に)優秀な業績が多かったため」と指摘した。

 日本人ノーベル賞受賞者が記者会見などで口をそろえて強調するのは、「独創性」の大切さだ。

 2014年に物理学賞を受賞した中村修二教授(62)と2015年に医学・生理学賞を受賞した大村智教授(81)は、会見でそれぞれ「人のやらないことをやるべき」、「人のやらないことをして、これまで失敗が多かった」と述べた。今年の受賞者である大隅名誉教授も「人が集まる競争にはあまり興味がない。誰もやっていないことを見つける喜びが研究者にとってはこの上ない力になる」と強調した。読売新聞は「実用的な目的から少し離れた基礎研究で常識の壁を突破する成果を出すことができれば、この成果を画期的に応用できるようになる」と指摘した。

 そのため、日本のノーベル賞受賞者たちは、東京大学出身のエリートよりも「辺境のへそ曲がり」が多い。中村教授は地方大学の徳島大学を卒業して田舎の中小企業に勤務していた平凡なエンジニア出身であり、大村教授も山梨の地方大学を出て、夜間高校教師で働く研究者に転身した特異な履歴の持ち主だ。大隅名誉教授の研究人生も平坦ではなかった。他の研究者が見向きもしなかった「オートファージ」という現象を研究していたため、43歳だった1988年にようやく東京大学の助教授になったほどだった。しかし、1996年東京大学の窮屈な雰囲気に耐えられず、愛知県岡崎市にある国の研究機関「基礎生物学研究所」に移った。大隅名誉教授は、日本経済新聞とのインタビューで「東京大学に残っていたら、ここまで研究は広がらなかった」と話した。

 これからも1970~90年代、莫大な科学的研究成果を蓄積しておいた日本のノーベル賞受賞ラッシュが続くものと見られる。しかし、長期展望については、日本国内で懸念の声が高まっている。毎日新聞は、2000~2004年主要国の発表論文のうち、日本の割合が9.9%だったが、10年後の2010~2014年には6.3%に減ったと指摘した。日本科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が昨年集計した主要国の科学論文の総数を比較してみると、2000年代初め(2001~2003)の韓日の格差は4.1倍だったが、2010年初頭には1.6倍に縮まった。日本政府は2016年1月に発表した「第5期科学技術基本計画」で国内総生産(GDP)の1%の26兆円(281兆ウォン)を政府が研究開発に投資すると明らかにするなど、このような流れを食い止めるための取り組みを続けている。

東京/キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2016-10-04 16:22
http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/764065.html 訳H.J(2153字)

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