ノーベル賞受賞者の発表時期になると我々(韓国)は何度もつましくなる。科学・医学の分野で韓国人受賞者は今回も出なかった。期待すらなかった。日本は今年も祭典気分だ。生理医学上に続き物理学の受賞者が出た。物理学賞は2年連続受賞だ。これで日本はこれまで科学・医学分野だけで全21人、物理学賞だけ11人の受賞者を輩出することになった。
受賞者を1、2人排出したならば個人の天才的才能や運が働いたともいえるだろう。しかしほぼ毎年受賞者を出すのは科学教育と研究の基盤がそれだけ強いためと見られる。基礎科学は研究者が研究に没頭できる環境のみで発展しうる。日本は明治維新以降、政府が基礎科学の重要性を強調して着実に投資をしてきた国だ。今回物理学賞を受けた梶田隆章・東京大教授の場合、宇宙粒子の検出実験室である「カミオカンデ」を活用してニュートリノの実体を明らかにした。この実験室は廃鉱の地下深いところに作るために日本政府は1983年に数十億円を、さらに1995年におよそ百億円を投じたという。基礎科学が発達してこそ応用科学技術の水準も高まる。組み立て加工製造業をほとんど韓国に渡しても日本の製造業があまり揺らがないのは基礎固有技術を幅広く保有して素材産業などで強い競争力を持っているためだ。
韓国は1990年代から政府が科学技術政策に関心を持って投資に乗り出した。近年少しずつ成果を期待してもよくはなっているが、見込みはあまり明るくない。潜在力のある人材は基礎科学を学んで研究することを敬遠する。韓国の政府と民間の研究開発投資率は世界1位だが、「開発だけで研究はない」という指摘を受けている。すぐに産業現場で使える技術開発に焦点が合わされているという意味である。成果が不透明で、長々とした投資が必要な基礎科学分野を育成するには政府の働きが最も重要だ。一生を基礎科学研究にまい進するという者たちがあちこちから手をあげて出てくる環境からまず作るべきである。
韓国語原文入力:2015-10-07 18:37