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日本政府、植民地支配期の資金を70年ぶりに清算

登録:2016-01-11 22:27 修正:2016-01-12 06:19
1944~1945年 7億7千万円 決算案提出 
朝鮮強制動員被害者納入金・利息 
生保・年金 2億9千3百万円“問題の素地”

 日本が過去の帝国主義時期に行った韓国・台湾に対する植民地支配の“会計的清算”が、戦後71年をむかえる今定期国会で行われる見込みだ。

旧外地特別会計の剰余金・積立金。東京新聞紙面から//ハンギョレ新聞社

 東京新聞は11日、日本政府が朝鮮半島や台湾など海外の植民地を運営するために使った特別会計のうち、戦後の混乱で未だ清算作業ができなかった1944年と1945年の決算案を今月4日に開かれた今定期国会で国会に提出したと報じた。 日本政府は植民地経営のために国家の一般会計ではない特別会計を別に作り管理してきた。 特別会計は毎年国会の承認を受け決算作業をしなければならないが、日本政府は敗戦を控えた2年分については資料が充分でないという理由で決算を延ばしてきた。

 新聞は戦後70年を迎えた昨年、この会計を清算すべきとする国会で指摘され、日本政府が今回決断を下したと伝えた。 清算案に対する閣議決定は今月4日になされ、残った国会承認過程も大きな異見なく終えられる見込みだ。 この特別会計が清算されれば日本の戦後処理作業が最終的に終結するという意味を持つ。

 この日の同紙報道によれば、朝鮮半島と関連しては「朝鮮総督府特別会計」の名で1944年と1945年の2年間で合計3500万円、台湾総督府には2億2000万円の予算が残っていたとなっている。

 それとは別に「朝鮮簡易生命保険・郵便年金特別会計」の名で300万円、それに対する利子として2億9000万円が確認された。 この資金は朝鮮半島出身の強制動員被害者が加入した保険と年金の残額、そしてこれに対して過去70年間についた利息と推定される。 このようにまだ清算されずにいた特別会計は計10個で、残った金額を合算すれば元金4億6271万円、利息など3億1000万円、合計7億7271万円になる。 日本政府はこの金額を一般会計に統合させ、それに関連した種々の権利と義務も継承することになる。

 問題の素地があるのは植民地時期に朝鮮人が納付した保険・年金関連特別会計だ。 これについては韓国の遺族たちの返還要求がありえるが、日本政府は両国間の請求権問題は1965年の韓日請求権協定で解決されたという理由で要求を拒否するものと見られる。

東京/キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/725719.html 韓国語原文入力:2016-01-11 20:02
訳J.S(1116字)

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