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米シンクタンク専門家も「教科書国定化は間違った措置」

登録:2015-10-15 00:09 修正:2015-10-15 07:55
国定教科書強行の波紋 
ブルッキングス研究所キャサリン・ムーン碩座 
「日本でさえ単一教科書を強制していない」 
反対署名同胞 27カ国で3千人を超える
ブルッキングス研究所のキャサリン・ムーン韓国碩座//ハンギョレ新聞社

朴槿恵(パク・クネ)政権とセヌリ党が韓国史教科書の国定化を一方的に押し付けようとしていることに対して国外でも憂慮と批判の声が高まっている。 在外同胞が今月2日から国定化反対署名運動を始めたのに続き、米国の著名シンクタンクの専門家も13日(現地時間)、公開的に教科書国定化に憂慮を表明した。 

 米国の代表的シンクタンクであるブルッキングス研究所のキャサリン・ムーン韓国碩座はこの日、「歴史的観点で見た韓米首脳会談」という主題の学術会議で、韓国の教科書国定化に関する質問に対して「それは悪い措置だ。極めて簡単だ」として、「これは民主的措置でないとする多くの韓国人がいる」と話した。 この日の学術会議は朴槿恵大統領の訪米にあわせて歴代韓米首脳会談に光を当てるために企画され、ワシントンにあるブルッキングス研究所で開かれた。

 ムーン碩座は「創造的教科書の製作者や教師、教育部官僚は開かれた心を持たなければならない」として「それは単に教科書の問題ではなく、何をどのように教えるべきか、代案的観点をどのように真剣に提供すべきかという問題」と話した。 ムーン碩座は「そんなことは私たちが考えるべき民主主義の基本要素」と付け加えた。

 ムーン碩座は学術会議の終了後「教科書の国定化は民主主義に逆行する措置ではないか」というハンギョレの質問に対して「同意する」と明らかにした。ムーン碩座は「政府は教科書を強制してはならない。教科書を提供することもできない」として「日本でさえも単一教科書を強制したりはしていない。いくつかの選択肢を与えている」と強調した。

 ムーン碩座はまた、教科書の国定化が「独裁的発想ではないか」という質問に対しても「そのとおり」と同意した後、「朴大統領はそのような問題から逃げられない。正直に向き合った方が良い」と話した。 しかし「朴大統領はそのようにできないだろう」と話した。

 ムーン碩座は学術会議で「(韓国と米国の)教育システムは大きく異なるので、米国的観点のみで比較することはできない」としつつも「韓国は中央集権的な体制なので、地方政府が多様で必要な教育を提供できるようにする必要がある」とも明らかにした。

 ウェルズリー大学の政治学科教授だったムーン碩座は昨年6月、SKグループと国際交流財団の出捐で作られたブルッキングス研究所の韓国碩座に移った。

 一方、朴槿恵政権の教科書国定化に反対する在外同胞署名への参加者もこの日、27カ国で3000人を超えた。 署名の主催側は「大韓民国の今日と未来のために、そして正しい歴史教育を通した在外同胞と未来世代の正しい価値観確立のため」今月2日から署名運動を始めたと明らかにした。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/712851.html 韓国語原文入力:2015-10-14 21:20
訳J.S(1362字)

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