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安倍首相、中国圏メディアと初のインタビュー「談話に反省盛り込む」

登録:2015-06-15 23:37 修正:2015-06-16 06:16
 村山・河野談話継承を強調
 植民地支配に対する謝罪は言及せず
今年4月29日、日本の安倍晋三首相が米国議会上下両院合同会議で演説している=資料写真//ハンギョレ新聞社

 日本の安倍晋三首相が15日、中華圏メディアとのインタビューで、8月に発表する予定の終戦70周年談話に、反省の内容を盛り込むと明らかにした。しかし、アジア各国をはじめとする国際社会が求めている「侵略と植民地支配に対する謝罪」については、具体的に言及しなかった。このため、対中関係改善に向けて顔を立てるための修辞という分析が出ている。

 安倍首相は、東京の首相官邸で行われた香港の『鳳凰衛星テレビ』とのインタビューで「日本は真剣に過去の戦争を反省しており、今後絶対に戦争という前轍を踏まない」とし「今年(8月に発表する安倍)談話に反省と日本が歩むべき平和の青写真を盛り込む」と述べた。安倍首相は「日本は全体的に村山談話(日本の植民地支配と侵略戦争を認めて謝罪した談話)と河野談話(従軍慰安婦動員の強制性を認めて謝罪した談話)など、歴代内閣の歴史的認識を継承しており、70年前の過去について真剣に反省している」と述べた。また、彼は「日本がかつてアジアの人々に害を及ぼしたことについて真剣に反省し、今後継続的にアジア諸国と世界の平和発展のために努力する。積極的な平和主義の理念の元、日本が貢献できることを願う」と述べた。

 日本の自衛隊の活動範囲を広げて集団的自衛権の行使を可能にする内容を盛り込んだ「新安保法制」については、「すでに私は再び戦争を起こすことはないと宣言しており、これは今全く変わっていない」とし「日中間には、軍事的衝突が起こらないと固く信じている」と述べた。彼はまた、今年アジアアフリカ首脳会議の時、習近平主席と会ったことを言及し「予測不可能な衝突を防ぐために、できるだけ早く海上緊急管理システムを備えることに合意した」とし「日中両国関係の発展のために努力する」と述べた。

 しかし、安倍首相は「植民地支配と侵略に対する謝罪」について具体的に言及しておらず、(今回の発言の狙いは)中国との関係改善と安倍談話に対するアジア各国の懸念の払拭させることにあるという評価が出ている。安倍首相が中華圏メディアとインタビューしたのは、2012年に就任した以来、初めてだ。日本の首相が、中華圏メディアとインタビューしたことも、7年ぶりのことだ。

北京/ソン・ヨンチョル特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-06-15 22:13

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/696136.html  訳H.J

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