登録 : 2015.04.30 00:26 修正 : 2015.04.30 12:41

 日本の首相として初めて米議会上下両院演説
 「アジアの人々に苦痛」と短く言及
 記者の「慰安婦謝罪」の質問には…
 「人身売買」と焦点ぼかし
 オバマ大統領「衝突の後には和解」と黙認

安倍晋三日本首相が29日、米議会上下両院合同演説をしている=ワシントン/ロイター/聯合ニュース
 「戦後、私たちは、先の大戦に対する深い反省を心に込めて、私たちの道を歩み始めました。私たちの行動がアジア諸国の国民に苦痛を与えた事実から目を背けてはなりません。この点について、歴代首相が表した見解を守っていきます」

 29日(韓国時間30日未明)、日本の首相としては初めて米国議会上下両院合同演説をした日本の安倍晋三首相が、過去の歴史問題に触れた発言はこれに止まった。日本の過去の侵略と植民地支配のための明確な反省はなかった。慰安婦問題に対する謝罪はもちろん、慰安婦という言葉すら口にしなかった。

 一方、安倍首相は演説で、米国との緊密な関係や、日本がアジア諸国に支援してきたことに重点をおいた。彼は70年前に廃墟となった日本が米国の支援と米国が構築した戦後の経済システムに助けられ、「1980年代から韓国、台湾、アセアン諸国が発展し、中国が発展する過程において、日本は献身的に資本と技術を投資して彼らの成長を助けた」と強調した。

 彼はハワイ真珠湾とフィリピンのバターンなどで日本との戦争で死亡した米国人に対し、「日本と日本国民を代表して、永遠の哀悼の意を表する」と述べた。

 安倍首相は、今回の訪米期間中、日本軍慰安婦を人身売買の犠牲者として描写し、日本政府と軍の介入を事実上否定する既存の姿勢を固守している。オバマ政権は安倍首相のこのような揺るぎない姿勢を事実上黙認しており、今回の安倍首相の訪米が韓日間の過去の歴史問題をめぐる軋轢を緩和するどころか、むしろ増幅させるきっかけになる可能性が高まっている。

 28日、日米首脳会談後の記者会見では、AFP通信の記者が「安倍首相は、日本帝国主義の軍隊によって奴隷にされた約20万人の女性を含め、第ニ次世界大戦中の日本の行動に十分な謝罪を表明してこなかった。今日はそれに対して謝罪するのか」と非常にストレートに尋ねた。これに対して安倍首相は、謝罪はせず、前日ハーバード大学で行った発言をほぼそのまま繰り返した。彼は「人身売買によって苦しめられて計り知れない苦痛を経験した慰安婦たちのことを思うと、胸に深い痛みを感じる」とし「河野談話を継承し、これを修正する意図はない」と述べた。特に、彼は「日本は慰安婦に対し、現実的な苦痛を軽減するため、様々な努力を行ってきた」と強調した。これは、過去に日本の市民の寄付などで作られたアジア女性基金などで、慰安婦被害者に慰労金を支給していたことを意味するものと思われる。

 しかし、日本は昨年河野談話を検証して談話の意味を毀損しており、アジア女性基金も日本政府の公式謝罪と賠償という被害者の要求とほど遠い。安倍首相はまた、「20世紀の歴史の中で、戦争中に女性の尊厳と人権がしばしば侵害された」とし、戦時女性の人権を侵害したのは日本だけではないと、再び「焦点ぼかし」を図った。

 韓国はもちろん、米国の主要メディアや一部の米下院議員の「真の謝罪」要求にもかかわらず、安倍首相がこのような態度を固守する背景には、これらの要求を無視しても自分の議題を貫くのに支障はないとの自信があると思われる。実際に、安倍首相は今回の訪問で、日本の自衛隊の米軍支援の範囲を全世界に拡大した日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の改定と環太平洋経済連携協定(TPP)交渉の進展により、バラク・オバマ大統領から歓待を受けている。これらが、安全保障と経済面で浮上する中国を牽制しようとする、オバマ大統領の「アジア再均衡」政策を確実に支えるものとされているからだ。

 オバマ政権は歴史問題で日本の前向きな態度を引き出すために水面下で動いていると言われてきたが、今回の首脳会談を契機に明らかに日本の方に傾いている様子だ。オバマ大統領は28日の記者会見で、前日安倍首相をリンカーン記念館に直接案内したことに触れ、「リンカーン大統領は、大規模な衝突の後に和解が伴わなければならないという点を信じていた」という言葉以外に何の言及もしなかった。

 特に、ホワイトハウスでアジア政策を総括するエバン・メデイロス補佐官は27日、安倍首相の今年の発言に対して「非常に重要で建設的」だと評価しながら、「私たちはパートナー国に歴史問題に対する建設的かつ未来志向的なアプローチを取ることを促すとき、私たちが言っているのはまさにこのようなものだ」と述べた。事実上、安倍首相の肩を持つような発言だ。米国政府のこのような雰囲気は、最終的に中国を牽制するために日本の支援を必要とする現在の状況で、過去の歴史問題をめぐる韓日間の対立は米国にとってそれほど重要な問題ではないという認識を拡散させるものと見られる。

28日(現地時間)、安倍晋三日本首相がホワイトハウスでバラク・オバマ大統領と首脳会談をする間、日本軍慰安婦被害者のイ・ヨンス婦人がワシントン議事堂の前で日本の謝罪を促す発言をしている。イ婦人とともに200人余りが安倍首相が日本の過去戦争犯罪を謝ることを要求してデモを行った=ワシントン/新華聯合ニュース

ワシントン/パク・バクヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-04-30 00:34

http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/689174.html 訳H.J

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