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米軍が行くところなら自衛隊も行く…日米新蜜月時代に

登録:2015-04-28 01:43 修正:2015-04-28 12:02
 防衛協力指針最終合意
 日、世界どこでも米国の戦争に後方支援可能に
 朝鮮半島介入の際、「韓国の事前同意」抜けて問題に
ジョン・ケリー米国務長官が26日、ボストンの富裕層居住地であるビーコンヒルにある自宅で米国を訪問した日本の安倍晋三首相(右から2番目)と昭恵夫人(右)を迎えている ボストン/ AP連合ニュース

 米国と日本が27日(現地時間)、自衛隊の米軍の軍事的後方支援活動を日本周辺から全世界に拡大する内容の新しい「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)に最終合意した。

 日米両国の外交・国防長官はこの日、米国・ニューヨークで日米安全保障協議委員会(2+2会議)を開いた後に発表した共同声明で、「新ガイドラインは、日米同盟が平和維持活動と海上安全保障、後方支援など、日本の法規定に適合した方法で、どこにおいても国際安全保障により大きな貢献ができるようにする」と明らかにした。

日米外交・国防長官共同声明の主要内容 ※日米同盟の必須不可欠な役割を再確認 //ハンギョレ新聞社

 これで米国は、交戦権を放棄する「平和憲法」を再解釈し、戦争ができる「普通の国」の道へ進もうとする日本の安倍晋三首相の政策を、公式に追認した。日本はまだ直接攻撃的な戦闘に出ることはできないが、米軍を全世界で後方支援できるようになったことで、第2次世界大戦が終結して70年ぶりに「敗戦国」の地位から事実上米軍と戦争に参加する「パートナー」に、その地位が転換された。これは、限られた予算の中で、中国を牽制するために日本の軍事力を活用しようとする米国の意図と、中国との領土紛争の中で米国の軍事介入を確実に保障してもらい、軍事大国化の道を開こうとする日本の意図とが合致した結果と解釈される。

 新しいガイドラインは、平時(グレーゾーン事態を含む)―重要影響事態―存立危機事態(集団的自衛権を活用できる事態)―日本有事事態などに分け、両国の軍事協力を深化・拡大した。日本はこれまで自国の安全保障に影響を与える「周辺事態」の場合にのみ、米軍を後方支援できたが、これからは周辺事態という地域的な制約がなくなり、「重要影響事態」という名の下に、世界のどこでも米軍と他国籍軍を後方支援できるようになった。このガイドラインに沿った後続措置として、日本の周辺事態法が重要影響事態法に改定され、これまで禁止されてきた米国など他の軍への弾薬補給、発進準備中の戦闘機などへの給油も可能になる見込みだ。

 また、新しいガイドラインは存立危機という名の下に日本が集団的自衛権を行使できようにした。しかし、日本の自衛隊が集団的自衛権を行使する過程で、朝鮮半島に進入したり、朝鮮半島に影響を与える軍事活動を行う場合、韓国の「事前の同意」を得なければならないという文言はガイドラインに盛り込まれず、今後の議論が予想される。代わりに、第3国の主権を完全に尊重し、国際法を遵守するという内容が含まれた。外交消息筋は「第3国は、韓国を指す」とし「ガイドラインには、特定の国を明記できないため、第3国と表現した」と述べた。

 共同声明はまた、「両国は平時から緊急事態まで、すべての局面における円滑な対応のために、同盟調整のための常設の政府機関を設立する」と明らかにした。これは韓米同盟のように連合軍司令部組織がない状況で、両国が常設軍事協議機構を設置し、有事の際に迅速な軍事対応に乗り出すことを意味する。また、共同声明は、「今後3カ国または多国間安全保障、防衛協力の推進を強化する」とし、東アジアで韓米日またはオーストラリアなどを含む多国間同盟を強化することを明らかにした。

ワシントン東京/パク・ヒョン、キル・ユンヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力 : 2015-04-28 00:49

https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/688770.html  訳H.J

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