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日本のすべての中学校教科書に「独島は日本の領土、韓国が不法占拠」

登録:2015-04-06 22:18 修正:2015-04-07 08:31
「アジア平和と歴史教育連帯」の会員が6日午後、ソウル鍾路区の事務所で記者会見を開き、「日本の教科書の歴史歪曲がより右傾化され、露骨になっており、日本政府の立場が大幅に反映されて教科書が政治の道具化した」と批判している シン・ソヨウン記者//ハンギョレ新聞

 独島関連「強弁」大幅に増える
 政府、駐韓日本大使呼び強く抗議

 来年から日本の中学校で教えられる教科書の独島(日本名:竹島)関連記述が大幅に悪化した。公民・地理・歴史などの社会科の3科目の教科書全体18種のうち、独島と関連して「日本固有の領土」と記述した教科書は、現在の9種から15種に増え、「韓国が不法占拠している」という内容が含まれている教科書は4種から13種に、3倍以上に増えた。

 6日、日本の文部科学省は、2016年から4年間使われる中学校の全科目の教科書の検定結果を一斉に発表した。種類によって関連記述が含まれていたり、抜けるなど、部分的な違いはあるが、社会科の3科目を総合してみると、来年からすべての中学校教科書に「独島は日本固有の領土であり、韓国が不法占拠している」という内容が含まれるようになった。先月末、韓中日外相会談を開催するなど、少しずつ関係改善の可能性を模索している韓日関係に、もう一つの大きな悪影響を及ぼしかねない事態である。日本政府は、7日に韓国との外交関係を説明し、「民主主義、基本的人権など基本的価値を共有する」という内容を削除し、「独島が日本の固有の領土」という内容を盛り込んだ「外交青書」も発表する予定だ。

 今年の日本の中学校教科書検定が注目されたのは、安倍政権が2014年1月に改悪した「学習指導要領解説書」と「教科書検定基準」に基づいて、初めて行われた検定だからだ。当時の日本政府は、教科書の執筆や検定の過程で「歴史的事実を記述する時は、政府の統一された見解を反映させること」と「独島など領土問題では日本固有の領土を韓国が不法占拠している内容を扱うこと」を定めた。来年3〜4月に日本の高等学校の教科書(2017年から使用)検定でも同じ結果が出ると予想される。昨年4月に小学校の教科書検定にも独島関連の記述が大幅に悪化した。このような変化は、日本が安倍政権の歴史修正主義をもとに、近現代の歴史を執筆する時は周辺国に「必要な配慮がされていること」を規定した、1982年の「近隣諸国条項」(宮澤談話)との完全な決別を選択したという意味で解釈できる。

 チョ・テヨン外交部第1次官はこの日午後、別所浩郎・駐韓日本大使を外交部に呼んで強く抗議した。外交部は報道官声明で、「日本政府が歪曲された歴史観とそれに基づく領土観を日本の若い世代に植え付け続けるのは、過去の過ちを繰り返そうとすることに他ならない」と指摘した。教育部も同日出した抗議声明で、緊急学術大会を開いて「教科書の歪曲是正要求案」を作成し、6月頃に日本政府に伝達すると共に、9月に確定される「2015改正教育課程」に独島と日本軍慰安婦などの関連記述を強化するなど、厳しく対応すると発表した。ただし、大統領府は目立った動きを見せなかった。朴槿恵(パク・クネ)大統領が既に数回にわたって日本の指導者の前向きな態度を促しただけに、日本の退行的な動きが出る度に反応を示すのは控えるべきとの判断によるものと伝えられている。

東京/キル・ユンヒョン特派員、キム・ウェヒョン、オム・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-04-06 19:56

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/685694.html  訳H.J

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