日本政府による米国の歴史教科書の修正要求と、これに反発する米国の歴史学者の集団声明発表に関連し、米国政府が「学問の自由を強く支持する」との見解を明らかにして注目を集めている。
米国務省は8日(現地時間)、この問題に対するマスコミの論評要請に応え「私たちは過去の問題と関連して、すべての関係者に癒しと和解を促す方法でアプローチするのが重要であることを訴え続けている」とし「これは原則に関連する問題であり、我々は民主主義社会の土台となる学問の自由を強く支持する」と明らかにした。
これは米国の歴史教科書における慰安婦関連の記述を修正しようとする日本政府の試みに反対する、という米国政府の意思をかなり強い口調で示したものと思われる。米国政府がこの問題と関連し、公式見解を明らかにしたのは今回が初めてだ。これに先立ち日本政府は昨年末、米国のマッグロウヒル出版社の歴史教科書の慰安婦関連の記述を削除することを求めた上、安倍晋三首相が先月末の衆院予算委員会に出席し、この問題を再提起した。これに対して、米国の歴史学者19人は5日、日本政府がすでに証明された歴史的事実を教科書から削除するように圧力をかけているとし、これを強く批判する声明を発表した。
米国務省の今回のコメントは、今年第二次世界大戦終戦70周年を迎え、安倍政権に向かって過去の歴史について前向きな内容を盛り込んだ談話を発表するように圧迫する流れに通じるものと見られる。ジェン・サキ米国務省報道官は先月初めのブリーフィングで、安倍首相が予告している戦後70周年談話と関連し、村山談話と河野談話を継承しなければならないという見解を迂回的に示した。アジア再均衡政策を後押しするために韓米日三角安保協力体制の強化を推進しているオバマ政権は、今年、日韓関係の修復にかなりの関心を持っていると伝えられている。
韓国語原文入力:2015.02.09 20:46