中国が北韓に対する強力な制裁を含む国連安全保障理事会(安保理)決議を完全に履行することを主張した。 この間、決議履行に消極的だった中国の態度が変わるのではないかという観測が出ている。
李保東 国連駐在中国大使は7日(現地時間)安保理決議採択直後に記者たちと会い「中国は原則を守る国」と示唆した後、北韓核問題に臨む3つの基準を強調した。 韓半島の平和・安定を維持し、核非拡散と韓半島非核化を擁護し、交渉と対話を通した平和的解決のために最善を尽くすということだ。
李保東 大使は続けて「決議採択自体だけでは充分でない。 決議採択が制裁自体のためではない。 私たちは決議が完全に履行されることを望む」と明らかにした。 彼は「現在の最優先課題は緊張を緩和させ、熱気を静め、外交に焦点を合わせることだ。 現状況を外交と交渉の軌道にのせなければならない」と付け加えた。
原則と安保理決議の完全な履行を強調した李保東 大使の発言は制裁だけでなく対話と交渉も同時に履行しなければならないという点を強調する脈絡から出たものだ。 しかしこの間、中国が消極的だった制裁履行について、より積極的に出るという信号と解釈されもする。 北韓の核・弾道ミサイル開発を阻止しようとする安保理決議内容はほとんどが制裁に焦点が合わされていて、6者会談再開など対話強調の部分はきわめて一部分に終わっているためだ。
キム・スク国連駐在韓国大使も決議履行に対する中国の態度に変化があると把握されると明らかにした。 キム・スク大使は特派員団ブリーフィングで‘中国と協議をしながら変わった態度が感じられたか’という質問に 「そうだ」と答えた。 彼は「李保東 大使は中国が安保理常任理事国として安保理決議を他の理事国よりはるかに重大に受けとめており、これを履行する責任意識を感じると私に数回話した経緯がある」と伝えた。
北京のある外交消息筋は「制裁執行に関する中国の意志が以前とは変わった水準であるようだ」として「特に大量殺傷兵器拡散防止構想(PSI)に近い航空機検索までまともに履行するならば北韓にとって大きな打撃になるだろう」と話した。 中国は昨年12月、北韓の長距離ロケット発射後、外交部名義で税関と金融、公安当局などに安保理決議(2087号)を厳格に執行せよとの指示をしたという。
泰剛 中国外交部スポークスマンはこの日「今回の決議は北韓核実験に反対する国際社会の反対を反映し、平和的に韓半島核問題を解決しようとする意志をこめたもの」とし「バランスの取れた適切な対応」と話した。 決議を誠実に履行するかを問う質問には、華春瑩 スポークスマンが「中国は国連安保理の常任理事国として一貫して国連安保理の関連決議と国際義務を履行してきた」 という原則的立場を明らかにした。
国連本部(ニューヨーク)・北京/パク・ヒョン特派員、ソン・ヨンチョル記者 hyun21@hani.co.kr