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対北解法‘百花斉放’…悩み深まる中国

登録:2013-02-28 22:42 修正:2013-02-28 23:05
‘学習時報’鄧聿文‘FT’寄稿
対北政策 全面再検討 要求
3日開幕する両会を前にして
習近平体制 新たな議論の信号

 北韓の第3次核実験以後、中国人たちによる史上類例のない反北韓デモまで起きた中で、官営言論や政策専門家たちも対北韓政策を巡り批判的な声をろ過することなく吐き出している。 3日開幕する両会(政協・全人大)を通じて、習近平体制が公式スタートし新しい外交ラインが確定した後、習近平 新任国家主席が外交政策の最高決定機構格である中央外事領導小組の組長として直接対北韓政策を含む韓半島政策を新たに議論する信号と見える。 北韓問題を研究する中国内の主な研究機関ごとに対北韓政策を再評価する報告書を作成しろとの指示が下されたという。

 28日付 英国<ファイナンシャル タイムズ>には中国<学習時報>鄧聿文 副編集長の 「中国は北韓を放棄し韓半島の統一を推進しなければならない」という寄稿が載せられた。 鄧副編集長は「北韓の第3次核実験は中国が北韓金氏王朝との長きにわたる同盟を再評価する良い機会だ。 北韓の地政学的価値に基づいた戦略的安保観点はもう古くなった」と強調した。 <学習時報>を発行する中央党教は共産党の高位幹部教育機関で、習近平総書記が昨年まで校長を務めていた所だ。 公開的に対北韓政策の全面再検討を要求したこの寄稿を個人の見解とは見難い。

 鄧副編集長は 「北韓が核兵器を持つことになれば、気まぐれな金政権が核兵器で中国を威嚇する可能性を排除することはできない」として「ビル・クリントン前米国大統領が2009年に平壌(ピョンヤン)を訪問した時、金正日は米国が助けの手を差し出せば北韓は中国に対抗する最も強力な要塞になると提案もした」と主張した。 続けて「北韓を放棄する最も良い方法は韓半島統一を推進することであり、そうすれば韓・米・日戦略同盟が弱まり、中国に対する圧力も緩和されるだろう」と指摘した。

 最近中国官営言論では専門家たちの間でいわゆる‘米-朝取引論’論争がたけなわだ。 米-中関係が不安な状況で、米国が結局は北韓の核保有を認め、北韓は中国牽制に加担するという主張だ。 中央党教のチャンレングイ教授は25日、官営<環球時報>英文版の<グローバル タイムズ>に 「北韓は中国の境遇を考慮したことがなく、中国を同盟と感じたこともない。 北韓は重要な決定を下すたびに中国よりは米国に通知してきた」と語った。 彼は2012年4月の衛星発射を控えて北韓はすでに2011年12月にその内容を米国に通知しており、一歩遅れてこれを知ることになった中国外交部は慌てたと主張した。

これについて曹世功 中国アジア太平洋学会研究委員は28日<環球時報>に「米国が北韓の核保有国としての地位を認めれば韓半島非核化をあきらめることになり、国際的核拡散を防止できなくなり、韓国は韓-米同盟を放棄し核武装の道に乗り出すことになるため北韓-米国間の取り引きはなされえない」と反論した。

 28日<グローバル タイムズ>が‘中-朝友好は今でも変わらないのか?’という題名で世代別北韓認識を扱ったのは、一方的に北韓を非難することも肩を持つことも難しい、中国の現在の悩みを反映している。 この企画で15年間北韓と貿易してきた事業家チャン ハオは 「北韓の人は中国との取引ですばしこく取引できて、わいろを要求したりもする。 政治的不確実性のために北韓で事業することは難しい」と話した。 反面、韓国戦争に支援軍として参戦したチャン サオタンは「飢謹と世襲体制のような北韓の問題も知っているが、‘脣亡歯寒(訳注:運命共同体)’の北韓-中国関係が変わらなければならないとは考えない。 米国に従う韓国が韓半島を統一するならば、中国にとって良い点があるか? 北韓は中国の戦略的緩衝地帯として残っていなければならない」と話した。

 このように‘百花斉放’のように溢れでる対北韓政策を巡る声を、中国政府が異例的に遮断しないのは、北韓に圧力を加えろとの国際社会世論に中国もテコがないということを強調する一方、国内の反北韓情緒を考慮したものという分析もある。 だが、北韓に対する警告の意味も大きいと見られる。 北韓-中国関係に精通した消息筋は、中国当局が北韓を行き来する貨物に対する通関強化や中国内の北韓口座管理強化措置をすでに始めていると伝えるなど変化の兆候がある。

 中国正法大のムン イルヒョン教授は「中国は北韓の核保有を認めず韓半島の安定を維持するという既存政策目標を維持するものの、どのようにすれば北韓との関係をより一層効率的に管理できるのか新しい方法論を探そうとしている」とし「習近平体制がスタートした後、北韓に対する中国のマジノ線はどこまでであり、長期的に韓半島統一問題はどのようにするのかなどを全般的に再検討するだろう」と展望した。

北京/パク・ミンヒ特派員、ソン・ヨンチョル記者 minggu@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/china/576048.html 韓国語原文入力:2013/02/28 20:09
訳J.S(2164字)

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