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「ブラックマンデー」に染まった火曜日の証券市場…KOSPIも2500台割り込んだ

登録:2022-06-15 06:17 修正:2022-06-15 07:17
為替相場、取引中1ドル=1290ウォン越え…国債の利上げ 
サムスン電子とネイバー、二日連続で52週安値を更新 
「変動性の拡大、金融市場に転移する可能性も」 
企画財政部と韓国銀行、政策協力を強化
韓国総合株価指数(KOSPI)が連日下落傾向を記録する中、今月14日午後、ソウル中区のハナ銀行明洞店の電光掲示板に、同日終値基準でKOSPIが2500台を割り込んだ2492.97を記録したと表示されている= ユン・ウンシク先任記者//ハンギョレ新聞社

 世界の金融市場がパニックに陥った。米国の政策金利引き上げの発表を目前にして、主要証券市場で一斉に下落傾向が続いている。韓国総合株価指数(KOSPI)は2600台が崩壊してから1カ月で2500台を割り込んだ。債券や外国為替、暗号資産など市場でも警告音が鳴り響いている。 インフレに触発された金融市場リスクが本格化しているという懸念の声もあがっている。

KOSPI、2500ポイント台崩壊…為替レートは取引中1290ウォンを突破

 KOSPIは14日、前日より11.54(0.46%)下がった2492.97で取引を終えた。下落幅はやや減ったが、前日かろうじて守っていた2500台が崩壊した。2020年11月以降1年7カ月ぶり。同日、KOSPIは2472.96でスタートし、取引序盤2457.39まで墜落し、不安定な様子をみせた。取引終了を控え2500ポイント台の目前まで回復したのには、機関の買い越しが影響を及ぼしたものと分析される。機関投資家は同日、計1947億ウォン(約202億7200万円)分を買い越し、指数防御に乗り出した。一方、外国人投資家は2761億ウォン(約278億1100万円)分を売り越した。サムスン電子とネイバーは2日連続で52週安値を更新した。

 債券市場も2日連続で大きく動揺した。国債(固定3年)の金利は同日午前3.619%まで急騰したが、午後に入って3.548%を記録し、前日より0.034ポイント上昇した。午前基準では3.62%を記録した2012年3月26日以後、約10年ぶりに最も高い数値だ。他の国債の金利も軒並み上昇した。

 為替相場は1カ月ぶりに1290ウォン(約134円)を突破した。ウォン相場は同日、ソウル外国為替市場で2.4ウォン(約0.25円)高の1ドル=1286.4ウォン(約133.9円)で取引を終えた。取引中1292.5ウォン(約134.5円)まで急騰したが、午後遅く1280ウォン台後半に下落した。市場ではこの日警戒心を持って見守っていた外国為替当局が、取引が終わる頃にドルを売り渡す方式で市場に介入したものとみている。

 当局は警戒を強めている。企画財政部は同日、非常経済対応タスクフォース(TF)会議を開き、金融・外国為替市場の安定のために韓国銀行との政策協力を強化すると発表した。今週予定されている国債の早期返済(バイバック)規模を2兆ウォン(約2082億4400万円)から3兆ウォン(約3123憶6600万円)に拡大し、銘柄も6~9種に増やす計画だ。これに先立ち、韓銀も今月予定された通貨安定証券の発行規模を減らすことにした。いずれも債券市場の流通物量を減らして金利を安定させるための措置だ。

 金融当局は市場が大きく揺れたことで、リスクが広がる可能性を懸念している。金融委員会のキム・ソヨン副委員長は同日、金融市場点検会議で「金融市場の変動性拡大が、脆弱な借主や金融会社、金融システムの危険要因に転移する可能性がある」と指摘した。

「ブラックマンデー」に染まった世界の証券市場

 米国と欧州の株価も軒並み暴落した。ニューヨーク証券市場でダウ平均株価は13日(現地時間)、876.05(2.79%)安の30516.74で取引を終えた。昨年2月以降初めて3万1000台を割り込んだのだ。ダウ平均株価は最近3日連続で500以上の下落幅を記録したが、「マーケット・ウォッチ」によると史上初めてのことだ。

 ナスダック指数とS&P500指数はそれぞれ4.68%、3.88%下落した。S&P500指数は最近の高点である1月3日の4796.56より22%低い水準まで下がった。証券市場では指数が高点より20%以上低い水準に下がれば、弱気相場に入ったとみなす。この指数が弱気相場入りしたのは新型コロナウイルス感染症初期の2020年3月以来だ。

 先に取引を終えた欧州主要株価指数も1.5~2.6%ほど下落した。英国のFTSE100指数は先週末より1.53%下落したまま取引を終え、ドイツのフランクフルト証券取引所のDAX指数とユーロネクスト・パリのCAC40指数もそれぞれ2.43%、2.67%下落した。

 市場ではしばらくは警戒心がさらに深まるものとみている。世界の耳目は16日未明(韓国時間)に予定された米連邦公開市場委員会(FOMC)の基準金利引き上げ発表に集中している。比較的最近までは、今月は0.5ポイント引き上げに止まるというのが大方の見通しだったが、5月の消費者物価指数(CPI)発表以後、急激に流れが変わった。同日午後4時30分(韓国時間)、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のFedウォッチによれば、連邦準備制度理事会(FRB)が今月基準金利を0.75ポイント上げる確率は連邦基金金利先物市場で100%を記録した。

イ・ジェヨン記者、シン・ギソプ先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/stock/1046961.html韓国語原文入力:2022-06-15 02:42
訳H.J

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