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韓国の輸出入品目集中度、G7よりも高く「海外リスクに弱い」

登録:2021-12-13 03:15 修正:2021-12-13 07:36
韓国経総、輸出入集中度を国際比較 
「特定の国家に集中する度合いも非常に高い」
釜山港の新港埠頭に接岸したコンテナ船に貨物が積まれている/聯合ニュース

 韓国の輸出と輸入の品目集中度が、先進7カ国(G7)のどの国よりも高いことが分かった。輸出と輸入いずれも特定品目に集中しているため、海外リスクにより脆弱になるという意味だ。輸出入が特定の国家に集中する度合いも非常に高いものと分析された。

 韓国経営者総協会(経総)が12日に発表した「韓国の輸出入集中度の国際比較と示唆点」によると、2020年基準の韓国の輸出品目集中度(ハーフィンダール・ハーシュマン指数)は877.3で、日本(785.6)やドイツ(536.8)より高かった。カナダが508.5、英国が422.2、米国が410.7、フランスが394.4、イタリアが391.6で、その後を続いた。

 市場集中度を示す「ハーフィンダール・ハーシュマン指数」(HHI)は、全品目または地域シェアを二乗したうえで合計して求める数値で、数値が大きいほど特定品目または地域に輸出や輸入が集中していることを示す。経総は今回の分析で、国連(UN)統計を活用し、経済協力開発機構(OECD)38カ国の品目と地域の輸出入集中度を計算して比較した。

 この10年間、韓国の輸出品目集中度は上昇してきた。2010年は740.8だったが、2015年には794.6だった。半導体と自動車産業の比重が大きく、集中度を高める原因となった。

 韓国の輸入品目集中度は563.4で、これも英国(478.4)や米国(454.7)など、先進7カ国より高かった。2010年の739.4、2015年の618.2よりは低くなった。これは2020年の国際原油価格の下落で石油輸入の割合が減ったためと推定される。国際原油価格が大幅に上昇した2021年には、輸入品目集中度が再び上昇した可能性が高い。経総は「韓国は先進国より原材料や中間財の輸入の割合が高く、原油価格の変動や中間財サプライチェーンの不安定さによる否定的な衝撃をより大きく受ける可能性がある」と分析した。

 韓国の輸出国家集中度は1076.4で、先進7カ国のうちカナダ(5427.0)よりは低く、日本(1018.0)や米国(736.0)など他の国々よりは高いことが分かった。輸出国家集中度は、2010年の881.9、2015年の995.3からさらに高まった水準だ。韓国の輸出の40%以上が中国(25.9%)と米国(14.5%)に集中している状況を反映している。米中貿易紛争による悪影響を相対的に大きく受けかねない構造であることを示している。

 韓国の輸入国家集中度は910.4で、先進7カ国のうちカナダ(2648.5)や日本(951.5)よりは低かったが、米国(810.5)やフランス(720.1)など他の国より高い水準と分析された。2010年の752.8、2015年の775.7からさらに高くなった。経総は「該当国家のサプライチェーンに支障が生じた場合、韓国産業に必須品目の安定的な需給が難しくなる可能性が高いことを示す」と説明した。韓国の主要国家別の輸入比重は中国23.3%、米国12.4%、日本9.8%などだ。

 経総のハ・サンウ経済調査本部長は「グローバルサプライチェーンの不安と米中貿易戦争のような海外リスクを緩和するために貿易市場の多角化により集中すべきであり、新技術と新産業の育成や材料・部品・装備産業の競争力強化、エネルギー源の多角化のための投資および研究開発(R&D)支援対策が必要だ」と述べた。

キム・ヨンベ先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/global/1022951.html韓国語原文入力:2021-12-13 02:34
訳H.J

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