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現代自動車に立腹のアップル…協力交渉ストップか

登録:2021-02-07 21:05 修正:2021-02-08 18:01
アップルのロゴ/ロイター・聯合ニュース

 現代自動車グループと米アップル間の協力に関する展望が交錯している。遠からず契約が成立するとの推測が支配的だったが、最近は悲観的な予測も強くなっている。もし交渉が決裂すれば、それに伴う打撃は小さくないと予想され、その行方に関心が集まっている。

 7日、米国のメディア「ブルームバーグ」の5日付(現地時間)報道によれば、アップルと現代自動車グループは最近話し合いを中断したと複数の消息筋が伝えた。現代自動車グループが交渉の事実を公開したために、秘密維持を重視するアップル側が不快感を持ったと説明されている。これらの消息筋は、両企業の話し合い再開は不透明で、アップルが別の完成車メーカーとの協業を議論中とも伝えた。

起亜自動車の株価推移//ハンギョレ新聞社

 交渉が最終段階に入ったと伝えた最近の報道とは反対の趣旨だ。同日、米国の経済メディア「ウォールストリート・ジャーナル」(WSJ)は、「起亜自動車が米国ジョージア州でアップルの電気自動車を組み立てるためにパートナー企業を物色した」と伝えた。3日にも「アップルと現代・起亜自動車がまもなく契約を終えるだろう」という報道(「CNBC」)がなされた。

 ただし、これらのメディアも交渉の最終妥結に関しては慎重な雰囲気だ。米国のメディア「CNBC」は、「アップルが究極的には別の完成車メーカーとの協力を決めることもありうる」と余地を残し、ウォールストリート・ジャーナルも「消息筋はまだ契約が終わっていないと強調した」と伝えた。閉鎖的な垂直系列化に固執してきた両企業が、交渉に難航を来しているのではないかという話が出てくる理由だ。

 実際、現代自動車グループの“協業空白”は、業界で様々な解釈を生んできた。電気自動車と自動運転車時代に備え技術協力を打診する他の完成車メーカーと比較されたためだ。ドイツのフォルクスワーゲンや米国のゼネラルモータース(GM)は、完成車メーカー他社はもちろん、アマゾン、マイクロソフト(MS)などのテクノロジー・IT企業とも積極的に手を握っている。一方、現代自動車グループは、米国の部品メーカーであるアプティブと自動運転車合併法人「モーショナル」を設立したのが事実上唯一の協業だ。

ソウル市良才洞の起亜本社=起亜提供//ハンギョレ新聞社

 業界関係者は、「現代自動車は車の量産能力を最高とする保守的文化のために、まだ電子や通信など他業界に対する一種の偏見がある」として「アップルも開放的な方ではないだけに、両企業間に葛藤が生まれている可能性が高い」と話した。

 交渉が座礁した場合、現代自動車グループは少なからぬ打撃を受けると見られる。アップルカー生産の可能性が提起された後、現代自動車グループの株価は大幅に上がっており、決裂のニュースは大型悪材として作用する可能性が高い。アップルカーの生産基地になるとみられた起亜自動車はより注目を浴びている。すでに6万ウォン台だった起亜の株価は着実に上がり、5日には10万1500ウォンで取引を終えた。先月7日の6万3千ウォンから1カ月余りで61.1%上がったのだ。同じ期間に現代自動車と現代モービスの株価もそれぞれ21.1%、15.8%上がった。

 特に8日の現代自動車グループの株価は、業界の主要な関心事に浮上している。この日現代自動車は、アップルカー交渉に関して再公示する予定だ。起亜も19日に再公示を控えている。

イ・ジェヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/982212.html韓国語原文入力:2021-02-07 18:04数丁:2021-02-07 18:29
訳J.S

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