ユニクロを運営するファーストリテイリングは、2019会計年度の韓国での売上と利益が減少したと発表した。7~9月の日本製品不買運動の影響が大きかったものと見られる。ユニクロは冬場の主力製品「フリース」などのオンライン上での割引販売で業績の回復を狙う考えだ。
ファーストリテイリングが10日に発表した2019会計年度(2018年9月~2019年8月)実績によると、韓国での売上と収益は下がった。前期(2018年9月~2019年2月)の収益は伸びたが、後期(2019年3月~8月)の春物衣類の販売不振と不買運動の影響で売上が大幅に落ちたというのがファーストリテイリングの説明だ。同社は2020会計年度にも収益が減少すると見込んでいる。ただ、韓国内の収益性を確認できる指標は公開しなかった。2018会計年度の業績発表時に韓国での売上額が1400億円(1兆5400億ウォン)程度になると発表したのとは対照的だ。
ファーストリテイリングの2019会計年度年間売上高は2兆2905億円(25兆2241億ウォン)で、前年より7.5%増えた。営業利益は2576億円(2兆8356億ウォン)で9.1%上昇した。特に韓国・中国・台湾・タイ・オーストラリアなどが属するユニクロ・インターナショナルの年間売上高は前年比14.5%増の1兆260億円(11兆2950億ウォン)に達した。中国や東南アジア、オセアニア地域の売上げが二桁の伸び率を記録し、業績を牽引したと、ファーストリテイリングは明らかにした。
一方、韓国ユニクロは冬場の主力製品である「フリース」を前面に押し出し、業績回復を狙う計画だ。ユニクロはオンラインショッピングモールの開店10周年を迎え、成人用と子ども用のフリースを50%割引する「オンラインストア10周年記念イベント」を17日まで開催することをこの日明らかにした。この期間の購入客を対象に18日から来月14日まで使用できる5千ウォン(約450円)の割引クーポン券も進呈する計画だ。ユニクロはオフラインでの購入忌避現象が続いていたこの夏、オンラインでの割引イベントを行い、「シャイジャパン」(オンラインなど、目に見えない方法での日本製品購入)需要を攻略している。